勉強法紹介
第二種電気工事士試験合格に向けた勉強法をお伝えします!
ここでは「第二種電気工事士を取得したいが、どのように勉強を進めればいいのかわからない」と悩まれている方へ、合格に向けた勉強方法を筆記試験と技能試験に分けて解説していきたいと思います。
電気工事士ってどんな資格なの?という方はこちらのページをご覧いただく前に「電気工事士とは」をご参照ください。
勉強方法・合格のコツ(筆記試験対策)
第二種電気工事士 筆記試験概要
第二種電気工事士試験には「筆記試験」と「技能試験」の2つの試験があり、筆記試験合格者は技能試験を受験する資格が得られ、筆記試験と技能試験の両方に合格すると第二種電気工事士資格が取得できます。
したがって、まず初めに筆記試験に合格することが第二種電気工事士試験合格への最初の関門であり、筆記試験は下記のような試験となっています。(高校や大学で、所定の電気工学の課程を修めて卒業した方などは筆記試験が免除される場合もあります。)
出題数 | 50問 |
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配点 | 1問2点 (計100点) |
合格ライン | 60点 |
試験時間 | 120分 |
解答方法 | マークシート(四肢択一) |
※合格ラインは年によって多少前後する場合もあります。
合格ラインは100点満点の60点前後となるため、極端に言えば「50問中30問に正解すれば良い」ということになります。したがって、筆記試験で100点に近い高得点を取る必要はなく、70~80点以上をコンスタントに取れるような勉強をしておくことが合格する確率を高めると言えるでしょう。
次に、筆記試験問題の内容をもう少し具体的に見てみます。
筆記試験の出題内容は、次のように説明されています。
第二種電気工事士の筆記試験問題
- 電気に関する基礎理論(計算問題)
電気に関する基本的な法則を利用して問題を解きます。【約5問】 - 配電理論及び配線設計(計算問題&暗記問題)
電気の配線における理論や、配線の設計に関する問題です。【約5~6問】 - 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具(暗記問題)
資材や工具の使用方法に関する問題です。【約7問】 - 電気工事の施工方法(暗記問題)
工事場所による制限や、事故の予防方法などに関する問題です。【約5~6問】 - 一般用電気工作物の検査方法(暗記問題)
工事現場で法令や安全基準を満たしているかの検査や測定に関する問題です。【約4問】 - 配線図(暗記問題)
写真と組み合わせたりする問題です。【約14~16問】
配線図から、複線図を書く応用問題もあります。【約4~6問】 - 一般用電気工作物の保安に関する法令(暗記問題)
電気工事士取得者が可能な工事内容など、法令に関する問題です。【約3問】
詳細は一般財団法人電気技術者試験センターホームページをご覧ください
勉強のすすめ方
第二種電気工事士の筆記試験問題は出題分野ごとにおおよその配点が決まっており、毎回同じような構成で出題されています。問題が出題される順番や、分野ごとの出題数は、例年大体同じです。上記を勘案すると、筆記試験対策としては過去問題を多く解いて、問題になれることが一番の近道と言えます。
ただ、過去問を解き始める前の準備として、まずは参考書をひと通り読むことは非常に大切です。最初から過去問を解いたとしても、内容が理解できないため非効率的です。ある程度でいいので、参考書に書いてあることを理解した上で、過去問に取り組むようにしましょう。JTEXの通信教育テキストは初学者の方にもわかりやすい内容で、体系的に知識を得ることが可能です。電気の基礎の基礎から学べますので、過去問を解く前のインプットに最適といえます。
勉強する順番
過去問題を解く順番としては、毎年多く出題される分野を優先して勉強することが大切です。電気に関する理論や計算を必要とする問題もありますが、全体の割合から比較すると出題数は少ないですし、計算や公式に苦手意識がある方は、最初に計算問題から勉強をしはじめると、試験の勉強自体に苦痛を感じてしまうかもしれません。
よく出題されている分野は「(3)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具」と「(6)配線図」が挙げられ、この2つの分野だけで出題全体の4割近くを占めています。上記2分野は苦手な方が多い「計算問題」ではなく、いわゆる「暗記問題」です。暗記していくだけの勉強なので、初学者の方も得点を上げやすい分野といえるでしょう。
学習を進める順番としては、出題頻度の高い2分野を勉強した次に、その他の暗記問題に移り、最後に計算問題対策を進めていくのがよいでしょう。
合格に向けた分野別勉強法
電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の勉強法
先述した通り、この分野は「暗記問題」ですので、ひたすら参考書を読んで覚える必要がありますが、暗記といってもただやみくもに覚えるのではなく、大事なことは工具や測定器、器具などの「写真」「名称」「用途」をセットで覚えていくことです。必ずセットで覚えるまで、何度も何度も参考書を読み込んでください。
また、鑑別では似ている写真について問う問題もありますが、それぞれ必ず違いがありますので、その違いに注意しながら覚えていくことも重要です。
配線図の勉強法
配線図では、図記号に関する問題が出題されます。
こちらも暗記しておくことで簡単に点数を稼げる問題です。配線図の図記号はたくさんあり、暗記するのは大変ではありますが、似たような図記号をまとめて覚えてしまうのが暗記する際のポイントです。過去問題については、過去10~15年くらいの間に出題された問題を繰り返し解くことで、暗記した知識が定着してくるでしょう。
その他分野の勉強法
「電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具」「配線図」分野の勉強が進んできたら、「他の暗記分野」や「計算問題分野」にも範囲を広げて行きます。
計算問題は毎年8問前後の出題がありますので、苦手に感じる方も計算問題を捨ててしまうのではなく、半分くらい得点できるように過去問の傾向と計算式を覚えておくことも必要です。また、筆記試験対策全般において重要なポイントは、間違えた問題は放置せず、その日のうちになぜ間違ったのか確認して、知識の定着を図ることが合格への一歩となることでしょう。
試験直前の勉強法
試験直前は暗記問題を中心に過去問を解いていきましょう。とにかく多くの問題を解いて、知識を定着させることが大事です。70~80点をコンスタントに取れるようになれば、試験本番に緊張していたとしても合格点の60点以上を取れる確率が非常に高くなります。
また、試験問題用紙は持ち帰りが可能なので、試験本番は問題用紙の選択肢に自分で選んだ答えをチェックしておき、あとで自己採点をできるようにします。筆記試験日から技能試験日までは2か月程の期間しかありませんので、筆記試験の合格発表を待つのではなく、自己採点を元に技能試験の勉強を始める必要があるからです。
解答速報は下記で確認いただくことも可能です。
解答速報
第二種電気工事士 学科試験 解答速報
全国で開催された第二種電気工事士試験の解答は下記をご覧ください。
第一種電気工事士筆記試験 解答速報
全国で開催された第一種電気工事士試験の解答は下記をご覧ください。
勉強方法・合格のコツ(技能試験対策)
第二種電気工事士 技能試験概要
第二種電気工事士の技能試験は、筆記試験合格者が受験できる試験です。筆記試験の自己採点が合格基準点を上回っていそうな場合は、筆記試験終了後に早急に対策を練ることが肝心です。
技能試験は40分の試験時間内に実際に工具や器具を使用した施工を行う試験であり、下記のような試験内容となっています。
試験概要 | 出題された配線図を欠陥なく施工する試験 |
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試験問題 | 候補問題全13問のうち1問が出題 |
試験時間 | 40分 |
合格基準 | 試験時間内に欠陥なく候補問題を施工していること |
候補問題(13種類)は、例年1月中旬ごろに公表されます。
作品が未完成であったり配線が配線図と異なったりするといった場合は欠陥となり、技能試験不合格となります。複線図や器具への接続など覚える内容が多いですが、ここでは試験内容や合格率を高めるための勉強方法をお伝えしていきます。
勉強のすすめ方
技能試験の本番までの勉強の進め方についてですが、本番までの勉強の流れを書くと次のようになります。
勉強の流れ
- 参考書の準備(技能試験対策用)
- 工具を揃える
- 材料を揃える
- 複線図の書き方を勉強する
- 基本作業の練習をする
- 候補問題No.1~13までの施工練習をする
- 参考書の準備
- 工具を揃える
- 電工ナイフ
- ペンチ
- 圧着ペンチ
- ドライバー(プラス)
- ドライバー(マイナス)
- ウォータポンププライヤ
- スケール
- 材料を揃える
- 複線図の書き方を勉強する
- 基本作業の練習をする
- ケーブル・電線を切断する
- ケーブル・電線の外装をはぎとる
- 器具に電線を結線する
- リングスリーブで電線を接続する
- 差込形コネクタで電線を接続する
- ランプレセプタクル等に電線を結線するための輪作りをする
- 候補問題No.1~13までの施工練習をする
- 単線図、施工条件を確認する
- 単線図を、複線図に書き直す
- ケーブルの種類と施工寸法を確認して切断する
- ケーブルの外装をはぐ
- 器具・電源を取り付ける
- 欠陥がないか確認し、形を整える
まずは勉強を進めていく指針となる参考書を購入します。写真が多く掲載されている参考書は作品イメージもしやすいので、できるだけ写真が多い参考書を選ぶことが重要です。また、参考書は受験年度のものを購入するようにしましょう。古い年度の参考書では、候補問題の単線図(配線図)が受験する年度のものと違っていたりする可能性があるためです。
次に事前準備が必要なのが、技能試験で使用する工具一式です。技能試験では、試験センターが「指定工具」として定めている7つの工具を使用します。
上記を揃える際には、 技能試験向けの工具セットがホーザンなどの各メーカーから発売されていますので、一式セットを購入するのがよいでしょう。また、指定工具以外に「ケーブルストリッパー」を購入すると、電線ケーブルの外装をはぎとるスピードが速まりますが、指定工具の一つである、電工ナイフを使用することも勿論可能です。
参考書と工具の準備ができたら、次に練習で使用する材料を準備します。材料は一つずつ揃えるのは大変なので、電気工事士試験用の材料セットを購入します。
JTEXでは「第二種電気工事士合格講座+試験セット付き」をご用意しておりますのでぜひ、ご検討ください。
技能試験合格を目指す上で、非常に大切になるのが「単線図から複線図への書き換え」です。複線図は簡単な設計を記した単線図の配線などを、より詳細に書き表した図面のことを言います。技能試験当日に複線図を書かずに施工を進めると、接続ミスをしたり、回路が途中でわからなくなることが往々にしてあるため、複線図への書き換えは非常に重要です。ただ、試験時間は40分と短いので、試験が開始して3~4分程度で複線図への書き換えができるようになることを目指しましょう。
JTEXでは、複線図の書き方をマスターするための通信教育講座の販売も行っています。
基本作業とは、技能試験で作品を完成させるための基本的な作業のことで、電線を切断したり、電線ケーブルの外装をはぎとったり、器具に電線を結線したりする作業のことです。この基本作業ができていない段階で施工を進めてしまうと、技能試験では欠陥があると判断されることになり不合格となってしまいます。
基本作業の具体的な作業
基本作業の中で苦戦する方が多いのが「リングスリーブで電線を接続する」と「ランプレセプタクル等に電線を結線するための輪作りをする」の2つの作業です。
基本作業に関しては慣れが必要です。上記2つの作業も含めて、動画等を見ながら繰り返し練習することでスムーズに施工が進められるようにしましょう。
基本的な作業ができるようになったら、次は候補問題の施工を行います。
第二種電気工事士技能試験の候補問題は全13問あり、例年1月中旬ごろに電気技術者試験センターから公表されています。実際には各参考書に記載された、過去の傾向に沿って条件が記された想定試験問題を見て施工をしていきますが、その際の流れは次のようになります。
候補問題は全部で13問あるので、1~6を13問分やると1周分の練習完了となりますが、それを3周ほど練習すれば各問題をマスターできると思います。1周目はじっくりと時間をかけても大丈夫ですが、2周目と3周目は30分~35分くらいで完成できるとよいでしょう。
最後に、技能試験では一つでも欠陥が見つかると不合格となります。40分以内にスムーズに完成させることも勿論重要ですが、欠陥を意識して丁寧な施工できるよう心がけましょう。
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