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2級機械保全(電気系)実技試験対策動画学習のご案内 /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その15]

*2025年5月22日(木)

  
少し暑さを感じる頃となりましたが、皆様お変わりございませんでしょうか。

本日は、

  • 電気保全動画学習
  • 新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」その15

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

2級機械保全(電気系)実技試験対策 動画学習


国家技能検定 機械保全科・電気系保全作業2級実技試験の受検者を対象に、
出題されている課題の実践的な実習によって、合格のための確かな実力を身につける

【動画学習の狙い】
機械保全科実技試験を初めて受検する方やオペレーターの方を対象としています。
基礎的な内容の理解を深めたい方、過去問の解き方がよくわからない、過去問を解いても現状でうまく正解ができない方向けに、過去に出題頻度の高い設問をピックアップして解説します。
自分の好きな時間に繰り返し視聴学習ができるので、苦手部分の確実な理解をするとともに、合格に向けての知識を習得できます。
本Web セミナーの受講を通して、反復学習ができ、ご自身のペースで学習ができるので、自学自習に適しています。
【動画内容】
・2.実技試験2級の概要について
  ・課題説明、会場レイアウト
・3.実技試験「課題1」

  ・試験開始前準備、配線手順
・4.「課題1」実技試験開始
  ・配線作業(線材の長さカット、 被覆の剥きしろ、圧着方法、配線引き回し、配線チェック)
  ・プログラム入力
・5.実技試験「課題2」
  ・試験開始前準備、不良品判定(良品と不良品の数)、
  ・故障箇所の仕掛け
・6.「課題2」試験開始
  ・作業手順、不良判定と原因特定、作業目標時間
・7-1.採点基準 
  ・減点予測の紹介
・7-2.リレー・タイマ良否判定の攻略法
・7-3.タイムチャート図、予測問題事例集、シーケンスプログラム回答
・7-4.回路点検と修復作業の攻略ポイント
・7-5.シーケンスプログラム初級者向けのサイト紹介

【受講料】
 ・会員受講料:15,400円(税込)
 ・非会員受講料 : 20,900円(税込)


 


 


動画は現在、絶賛作成中です。


 

新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
 ~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
                          著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、引き続きご愛読いただきたく、連載を開始いたします。
 
 
 

その15 先進国を支えるテクノロジストの成功条件


  

知識労働と肉体労働について説明してきましたが、先進国では知識労働者であるけれども知識労働とともに肉体労働も行う人、肉体労働者でありながら知識労働も行う人、つまり、ドラッカーのいうテクノロジストがきわめて多くなっています。

テクノロジストといっても、高度な技術を有するテクノロジストもいれば、比較的簡単な技能を有するテクノロジストもいて、幅広い職種の人がテクノロジストとしてとらえられます。現代の知識労働者の大半はテクノロジストといえるのです。

一方、テイラーの科学的管理法を使えば、どのような国においても肉体労働の生産性を高めることができます。肉体労働の生産性をどんどん高める発展途上国と同じ土俵で戦っても勝てません。そうであれば、先進国は今後どのような方向に進んだらよいのでしょうか。ドラッカーは先進国では、あらゆる労働に知識労働を取り入れていき、テクノロジストの育成に力を注ぐべきだと考えていました。

テイラーの科学的管理法は肉体労働に知識を適用するというものですが、そこに適用する知識が高度なものであるほどレベルが高くなります。テクノロジストが仕事により高度な知識を適用することができるかどうかは、たいへん重要なのです。

テクノロジストは一種の知識労働者ですから、成功の条件は知識労働者と重なっています。

第一に、テクノロジストの生産性向上には「仕事とは何か」をよく考え、またその答えを自分自身で見つける。

第二に、仕事の質について、テクノロジスト自身が考え、保証する。

第三に、テクノロジスト自身が「自分は知識労働者である」と認識する。

この三点を常に頭の中に入れておく必要があります。

ドラッカーは、テクノロジストの事例として、1920年代の米国の電話会社AT&T社のケースを取り上げています。

当時のAT&T社にとって、電話工事士は大きなコストであるとともに顧客の不満の種でした。その原因は彼ら電話工事士の仕事ぶりが顧客ニーズに合っていないことにありました。

そこで、AT&T社は、

1.電話工事士に顧客ニーズを理解させ、あらゆるクレームを24時間以内に解決するという方針を立て、ルール化することとしました。

2.次に、電話工事士自身に、「電話の架設の仕事」と「修理の仕事」を別の職種にすべきか、それとも一人で両方をこなすようにするかを、決定させました。彼らの多くが「一人で両方をこなす」をいう選択をしました。

3.そこで、AT&T社は彼らに電話、交換機、電話網などについての理論的知識を体系的に身につけさせ、どのような問題であっても自分自身で原因究明ができるように教育しました。

4.こうして、顧客にどのような電話機が適しているかを判断できるようになった電話工事士たちは、AT&T社のセールスも兼ねるようになりました。

5.最後に、一人で働くスタイルが基本である電話工事士たちに、自分の仕事の質を定義させました。彼らを常時監督できない以上、自己管理してもらうしかなかったからです。その仕事の質が正しいかどうかを当初は苦情件数で判断しました。

6.しかし、苦情がほとんどなかったため、仕事の質を顧客満足で測る新たな基準に変更しました。工事後、一週間ほど後に、電話工事士自身を顧客のもとに出向かせ、結果に満足しているか、他にして欲しいことはないかを尋ねさせました。

こうして、AT&T社は第一「自らによる仕事の目的の明確化」、第二「自らによる仕事の質の定義」、第三「知識労働者としての自覚」の視点に立った改革により、電話工事士たちを技能者、技術者、営業を兼ねたテクノロジストに養成し、彼らの生産性を飛躍的に向上させたのです。

彼らのほとんどは、小学校卒の学歴しかもっていなかったと言います。ここから、テクノロジストは学歴とは無関係なものであることがわかります。

AT&T社の事例は古い時代の話ですが、ものづくりをはじめ、あらゆる職業において、知識労働者の役割を大きくすることで、組織全体の成果をあげることができることを示しています。

次回 その16「起業家精神の条件」

著者紹介

 浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理

日本会計研究学会会員
ドラッカー学会会員
(株)TMAコンサルティング 代表
浅沼総合会計事務所 代表 

 

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2025年5月22日