メールマガジン

教育についてお求めのテーマはございませんか? /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その11]

*2025年4月17日(木)

  
桜前線も北上し、春の陽気につつまれる頃となりましたが、皆様お変わりございませんでしょうか。

本日は、

  • 皆様の教育についてのお困りごとをお伺い
  • 新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」その11

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

教育についてお困りごとはございませんか??


 

毎週配信しておりますこのメールマガジンですが、「新規開講通信教育のご案内」や「資格取得に向けたご案内」といった内容が多くを占めております。
今回はいつもと少し違った内容として、『教育についてお求めのテーマはないか』をお伺いできればと思います。
  

    近年、業務内容や育成方針の多様化に伴い、教育についてのお困りごとが増えているかと思います。
    そんな中で、日ごろご活用いただいている通信教育において、
     「○○に特化した内容が欲しい」
     「○○についての通信教育希望の声があった」
    といったご要望はございませんでしょうか。

弊センターの強みでもある現場力(生産・製造)分野・ものづくり(技術)分野はもちろん、DX分野や健康経営分野、階層別分野等、幅広く柔軟に対応いたします。
業界特有の課題や職種別のニーズに合わせたカリキュラムの構築が可能です。



実際に、お客様からのご要望をもとに、新たな通信教育講座を開発した事例もございます。
    【事例1】

    2025年4月 新規開講
     無意識の思い込みと向き合う アンコンシャスバイアス講座


      

    【事例2】

    2025年5月 新規開講(予定)
     健やかに私らしく働く ウェルビーイング入門


      

また、通信教育にとどまらず、集合研修も対応しております。
「既存の通信教育ではカバーしきれない」
「研修全体を見直したい」
といった場合もぜひご相談ください。



些細なことでも構いませんので、何かございましたら営業担当にご連絡いただけますと幸いです。

※ご要望いただいた講座が必ず開発されるわけではありません。ご了承ください。


 

新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
 ~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
                          著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、引き続きご愛読いただきたく、連載を開始いたします。
 
 
 

その11 知識労働とは何か


  

 
 肉体労働の生産性が向上するとともに、知識労働の生産性への注目が集まっていきました。ドラッカーは、知識労働の生産性向上こそが、21世紀の課題であると考えていたのです。では、知識労働とはどのようにとらえるべきものなのでしょうか。
 一般的には身体を動かす仕事=肉体労働、頭を使う仕事=知識労働というイメージがあります。しかし、先進国においては経済活動の中心に「知識」が位置づけられるようになり、二つの労働の実態はもっと複雑です。

 ドラッカーは、知識と情報を区別していました。「情報」は何かを行うために使われて、はじめて「知識」になるというのです。このため、「知識は成果や目的に結び付けて考えるべきもの」であり、「マネジメントするべき対象」なのです。

 ドラッカーは、先進国の典型的な労働者となった知識労働者の労働時間は、増える一方であるとこう述べています。知識労働には、仕事が仕事を呼ぶという特徴があるからです。
 こうした知識労働の特徴は、先進国が組織中心の社会に進んでいったことが大きく影響しています。なぜなら、知識が成果を生む機会は、組織にある場合が多いからです。
 かつての知識人は、誰の手を借りることなく単独で成果をあげることができる医師や教師、弁護士など一握りの人でした。しかし、組織が中心となってくると、組織が成果を生むために知識労働の重要性が高まっていったのです。このため、多くの知識労働者が組織に依存して仕事をするようになりました。高学歴化が進み、労働寿命が高くなったことが知識労働を増加させ、高学歴者を生産的な存在にすることが、先進国共通の課題となってくるのです。

 しかし、知識労働といっても、その多くがさほどの高度な専門知識を必要とせず、半熟練労働といった程度の仕事が多いといえるでしょう。このため、ドラッカーは「今日の知識労働者はかつての専門職業者の後継ではない。昨日の被用者たる肉体労働者の後継である」といっています。
 また、現代の知識労働者は、自分をかつての専門職業者と同じように考えているためにギャップが生じているといいます。自らの職業への自負の強さと、かつての熟練労働者の後継にすぎないという現実の間に、葛藤が生じているのです。知識人であろうとする気持ちと裏腹に、組織のスタッフにすぎないという現実のギャップに直面するのです。自負と現実の格差は広がる一方であり、それが労働者を苦しめているというのがドラッカーの指摘です。

 このドラッカーの指摘に「えっ・・・」と違和感をもつ方もいらしゃるでしょう。半面、なるほどなと思う面もあるのではないでしょうか。半熟練の知識労働者が肉体労働者の後継であることをドラッカーは鋭く見抜き、だからこそ、知識労働の生産性を向上させることが重要だと考えたのです。

次回 その12「知識労働の生産性」

著者紹介

 浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理

日本会計研究学会会員
ドラッカー学会会員
(株)TMAコンサルティング 代表
浅沼総合会計事務所 代表 

 

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2025年4月17日