通信教育レポートの提出と修了証の受け取り方について/連載:ものづくり人のためのドラッカー[その9]

*2025年3月27日(木)

  
桜の便りがあちこちから届くようになりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

本日は、

  • 通信教育レポートの提出と修了証の受け取り方
  • 新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」その9

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

通信教育レポートの提出と修了証の受け取り方について

多くの方が通信教育の学習を始めるうえで、まず気にされるのが
「 “いつ” までに “何” を提出すれば “修了証” がもらえるのか」
ではないかと思います。
今回は受講者からよくお問い合わせをいただく『レポートの提出期限と修了証の受け取り方』についてご紹介いたします。

  
学習を始める前にお願いしたいこと

  

    通信教育の教材等がお手元に届きましたら、まずは「学習のしおり」をご一読いただくように受講者の方にお伝えいただけますと幸甚に存じます。
    「学習のしおり」では受講者証の見方やレポートの送付、返送についてなど、通信教育のしくみについてご案内させていただいております。
    また、受講者Myページのログイン方法やレポートのWeb提出方法など、住所・氏名変更届の提出方法など、各種事務手続きについても簡潔にご案内しております。
提出しなければいけないものはどれ?Webでも提出できる?

  

    JTEXの通信教育で必ずご提出いただくものは「レポート」です。提出しなければいけないレポートには必ず「T1」や「T2」などと書かれていますので、教材の中を確認するようにお伝えください。
    Web提出ができる場合は、Web提出のご案内が入っております。案内が入っていたかどうか分からなくなってしまった場合は、受講者Myページにログインすることで受講講座がWeb提出可能か確認できます。
    受講者Myページにログイン後、花マルNetの青いボタンが表示されている場合はWeb提出が可能です。
    ※一部、Web提出が出来るレポートと郵送のみのレポートを組み合わせた講座があります。
レポートはいつまでに出せばいい?

  

    「学習のしおり」を読んで在籍期限があることが分ったけれど、1か月目レポート(T1)の締切日がどこにも書いていないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
    少々分かりにくくて恐縮ですが、JTEXでは1か月ごとの締切日は設定しておりません。在籍期限内にすべてのレポートをJTEX必着で送っていただければ、いつ出していただいてもかまいません。
    なお、受講者Myページの成績情報欄にあります「提出スケジュール」は、あくまで提出日の目安です。提出スケジュールの日付を過ぎてしまっても、ご自身で在籍期限に間に合うようにしっかり学習計画をたてていれば問題ありません。
    また、いつの間にか在籍期限を過ぎていた・・・ということを防ぐために、受講者Myページで学習管理メールを設定することができます。受講者Myページの設定からご自身のメールアドレスを登録し、学習管理メール通知設定にチェックを入れると、在籍期限の1か月前にお知らせメールが届きます。
レポートの提出先は?

  

    作成したレポートを添削に出す方法は受講者証にある「レポート提出」欄を確認するようにお伝えください。
    「レポートの提出 直接指導団体 へご提出ください。」と書かれている場合は、教材に入っている封筒を利用してご提出ください。
    「レポートの提出 貴社ご担当者様 へご提出ください。」と書かれている場合はお勤め先の通信教育ご担当者様に提出用封筒をお配りしておりますので、ご担当者様にレポートをご提出ください。

今回はよくお問い合わせをいただく『レポートの提出方法および修了証の受け取り方』についてご案内いたしました。
通信教育の修了のためには、原則としてテキストを読んで在籍期限内にレポートを提出し、合格点を取ることが必要となります。
お仕事をしながらの学習は大変だと思います。「学習の進み具合はどう?」とご担当の方から積極的にお声がけいただくことで、もし、何をどうすればいいかわからないなどの問題があれば早期発見することができます。テキストはどれで、提出するレポートが何枚あるか把握するだけでも、やってみようという気持ちに繋がります。上記でご紹介した受講者Myページなどもご紹介いただき、まずは毎日5分から学習を習慣づけられるようにサポートいただけますと幸いです。

新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
 ~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
                          著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、引き続きご愛読いただきたく、連載を開始いたします。
 
 
 

その9 肉体労働の生産性


  

 「1から8」まではドラッカーの考える「組織と組織活動」について紹介しました。ここからは、「知識労働とテクノロジスト」について紹介します。
 ドラッカーは、20世紀の発展は製造業における肉体労働の生産性向上によって、もたらされたといっています。肉体労働の生産性は、わずか百年の間に50倍以上も向上したというのです。
 肉体労働は、人間社会の始まりから存在しました。しかし、19世紀末に至るまで、その生産性に目が向けられることはありませんでした。高名な経済学者たちでさえ、労働者の技能に多少の差があることは認めていても、生産性に大した違いがないと考えていたのです。肉体労働の違いとは、働き者と怠け者、体力のある者とない者の差でしかないと思っていたからです。
 人類の歴史を通じて、全体的な生産性は着実に上がってきました。しかし、それは常に新しい技術や道具がきっかけになっており、肉低労働の進歩が要因ではありませんでした。
 肉低労働には工夫の余地がなく、さらに激しく働くか、長時間労働をするしかないというのが常識でした。ですから、「生産性」という考え方自体が存在していなかったのです。
 こうした常識をくつがえしたのが、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したフレデリック・W・テイラー(1856-1915)です。テイラーは、ハーバード大学に進学しましたが、体調をくずして学業を断念し、肉体労働に転じざるをえなくなった時期がありました。彼は肉体労働の不合理な面に気付き、その知性を、肉体労働の生産性の研究へと向けました。
 テイラーの研究成果は、「テイラーの科学的管理法」と呼ばれ、肉体労働の在り方を大きく変えました。テイラーの理論が仕事の現場で使われるようになり、肉体労働の生産性は、20世紀を通じて毎年数%ずつ何十年も上がり続けていったのです。これは驚くべきことといえるでしょう。
 ドラッカーは、テイラーの業績が20世紀における経済と社会の発展のすべての基盤となったと考えました。また、こうした肉体労働の生産性の向上こそが、先進国経済を生み出したとも指摘しています。逆に、発展途上国または新興国と呼ばれる国々は、肉体労働の生産性が不十分な国、もしくは急速に伸ばしつつある国であるということができるでしょう。
 そして、21世紀の先進国が抱えている課題は、知識労働の生産性向上です。日本では「ものづくりの危機」が問われていますが、それは低い品質が原因となった危機ではなく、品質が高いにもかかわらず売れないというタイプの危機です。
 このため、日本では知識労働の生産性という視点からものづくりをとらえ直すことが求められています。AIの急速な発展により、知識労働の生産性は飛躍的にあがるだろうと、考える方もいるかもしれません。しかし、AIもまた道具に過ぎません。AIも含めた人間の働き方をマネジメントし直す必要があるのではないでしょうか。
 マネジメントを発見し、発展させたドラッカーですが、彼のマネジメント論は、肉体労働に関するテイラーの研究成果を土台としています。ドラッカーを本当に理解するためには、テイラーの理論を知る必要があります。それはどのようなものだったのでしょうか。

次回 その10「テイラーの科学的管理法」

著者紹介

 浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理

日本会計研究学会会員
ドラッカー学会会員
(株)TMAコンサルティング 代表
浅沼総合会計事務所 代表 

 

講座に関するご質問、その他通信教育に関するお問合せは、下記担当者までお願いいたします

2025年総合通信教育ガイドについて

ご請求は下記より受け付けております
「一人では変えられないことも、つながれば変わる。」

  

電子ブックで閲覧いただけます。


【発行・編集・著作】
JTEX 職業訓練法人 日本技能教育開発センター
〒162-8488 東京都新宿区岩戸町18 日交神楽坂ビル
TEL:03-3235-8686(午前9時~午後5時)

2025年3月27日