新規開講講座 わかりやすい「住宅設備・建材の基礎」 /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その6]

*2025年2月27日(木)
春の訪れが待ち遠しい今日この頃でございます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、
- 5月開講の新講座『わかりやすい「住宅設備・建材の基礎」』のご紹介
- 新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」その6
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
5月開講新講座 わかりやすい「住宅設備・建材の基礎」

また、災害に備えた高耐震・高断熱な躯体設計が求められ、光熱費増加を補う設備として、持続可能なエネルギー供給源である太陽光発電、蓄電池も利用されています。
このように住宅への価値観が大きく変化し、防災意識も高まる中で、時代の流れに沿った幅広い知識が必要になっています。本講座で、これらの情報を理解し、顧客のニーズに合った的確な提案ができる人に成長してほしいと願っています。


新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
著者 浅沼 宏和
“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、引き続きご愛読いただきたく、連載を開始いたします。
その6 組織のリーダーの仕事

1.管理職の仕事
ドラッカーのマネジメント論では管理職は組織の成果に貢献する立場にあると表現されています。あらゆる管理職に共通の仕事は、
- 1. 目標の設定
- 2. 組織づくり
- 3. 動機づけとコミュニケーション
- 4. 評価選定
- 5. 人材育成
の5つです。
これらの管理職の仕事は、組織構造が適切であってこそ果たせるものです。
また、仕事は守備範囲を大きく設計するのが基本です。それは小さい仕事では能力が開発されないからなのです。仕事を大きく設計するからこそ、いろいろな現場に対応できる能力が開発されるのです。
さらに、管理職であっても、自分自身で成果をあげる仕事を持つ必要もあるとドラッカーはいっています。管理の仕事だけでは少なすぎるというのです。十分な仕事を持たない人は、やがて組織に害をなすようになるとドラッカーは考えていました。ドラッカーは管理職はプレーイング・マネージャーであるべきと考えていたようです。
2.経営者の仕事
組織は共通の成果をめざして、それぞれが貢献できるように設計されます。組織の基本単位は、それぞれが行うべき貢献によって規定されているのです。
しかし、経営者の仕事はそうではありません。ドラッカーは経営者の仕事とし次のような役割をあげています。
- 1. 組織の使命を考える役割
- 2. 組織の方針・基準を設定する役割
- 3. 組織をつくり、それを維持する役割
- 4. 顧客や取引先、ステークホルダーとの渉外の役割
- 5. 多くの儀礼的役割
- 6. 危機に瀕して自ら乗り出す役割
しかし、これらは経営者の仕事の一部にすぎません。経営者の具体的な仕事の多くは、組織によって異なってきます。ビジネスパーソンに必要とされる能力の集大成のようなものを要求されるのが経営者です。
ドラッカーは、経営者の仕事をこなすには少なくとも四種類の人間であることが要求されていると説明します。
四種類の人間とは、「考える人間」「行動する人間」「人間的な人間」「代表する人間」です。
これらは仕事上求められる多様なパーソナリティを示しています。
しかし、これらの気質をすべてを一人の人間が兼ね備えていることはめったにありません。そこから、「経営の仕事はチームで行う」という原則が導き出されるのです。
経営者の仕事は、緊急ではないが重要であることが多いのです。こういった仕事に十分に時間を割くことが経営者に求められるのです。そのためには、「経営者の仕事はチームで行う」という原則をよく認識しておく必要があります。
次回 その7「組織の強みとイノベーション」
著者紹介
浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
「社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理」
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