【電験三種Q&A(6)】ブリッジ回路の中央の抵抗に流れる電流の値を求める課題が解けません。
Question
ブリッジ回路の中央の抵抗に流れる電流の値を求めるレポート課題がどうしても解けません。どのように考えたらよいでしょうか。
【図2】
Answer
今回はレポート課題に関するご質問なので、考え方について記述します。
本課題は、鳳・テブナンの定理を活用する問題です。手順に沿っていけば必ず解けますので、以下のやり方でチャレンジしてください。
- ① ブリッジ回路中央の6Ωの抵抗に電流が流れるということは、ブリッジは平衡していないということです。念のため確認してください。
- ② ブリッジが平衡していない場合は、キルヒホッフの法則を活用すれば電流を求めることが可能ですが、電流回路がたくさんあるので、計算に手数がかかります。
しかし、じっくり解いていけば求めることができます。
ここで鳳・テブナンの定理を活用すると計算がとても楽になりますから、これを活用することを体験してみてください。 - ③ 6Ωがない場合を想定し、この6Ωの両端の間の電圧がわかれば鳳・テブナンの定理を活用すると、以下の⑦の式を使用して電流を求めることができます。
- ④ 6Ωの両端の間の電圧は、その端子部分の電位差と同じなので、6Ωの上部の分岐点aと、下部の分岐点bの電位がわかれば、で求められます。
- ⑤ 6Ωがない場合,分岐点aの電位はブリッジ回路のの直列抵抗に電圧20 Vが加わっていますから,この電圧が直列の抵抗に比
例して分圧されます。も同様に求めます。 - ⑥ 分岐点a,bからみた電源側の抵抗を求めます。このとき,図4のように,電源は短絡して考えます。
- ⑦ が求められると,分岐点a,bからみた電源側の抵抗Rab〔Ω〕を
考慮し,鳳・テブナンの定理によって,6Ωの抵抗に流れる電流は,
で求められます。
この方法で,レポート課題にチャレンジしてみてください。
【図3】
【図4】
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