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新入社員の“いま”・・・イマドキ新入社員 ランチ1,000円弱 って…?/連載:ものづくり人のためのドラッカー[その10]

*2025年4月10日(木)

  
桜花爛漫の好季を迎えました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

本日は、

  • 新入社員の“いま”
  • 新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」その10

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
  

新入社員の“いま”をお伝えします


 

普通に使う言葉が若者には通じない!?
  

    ■パターン1
    例えば、「ランチは1,000円弱だよ」=【弱】の意味 ⇒ 通常1,000円に達しない。
    具体的には、980円のイメージを持つと思いますが、
    今どきの若者の思考は、=【弱】の意味 ⇒1,000円をちょっと超える。
    具体的には、1,050円~1,100円をイメージされるようです。
    1,000円未満でないと高く感じてしまうので、せっかく誘ってくれたけど高いので行けない、嫌われたらどうしよう…と考えてしまわないように、伝え方を意識してあげないとなりません。
  

    ■パターン2
    例えば、「3時10分前に集合!」
    と伝える側のイメージする時間はおおよそ、2時50分頃待ち合わせとなりますが、
    今どきの若者の思考は、3時10分「の」前なので、
    具体的には、3時ちょうど~3時5分頃をイメージされるようです。
    待ち合わせに遅れてきた認識でつい怪訝な顔をしてしまった際、逆に
    <見くびらないでください。ちゃんと5分前には到着してます!>
    と掛け違いが生じてしまいます。
    今どきの若者への伝え方は、3時「の」10分前と伝えなければなりません。
    「だったら、2時50分と正確に伝えてください!」
    と思われている事をこちらも意識しなければなりません。
    ↓↓↓
    今まで普通に使用していた言葉が、思わぬ誤解を招く時代になってきているようです。
人との接し方では
SNS利用者の半数超が「対面で話すよりSNSのやり取りが、気が楽」
10代男性の約半数が「SNSでのやり取りのほうが楽しい」
10代男女の4割超が「SNSのほうが自分らしくいられる」


 

 

ひとり意識では
「意識してひとりの時間をつくっている」が、30年間で大幅増
特に、趣味や遊びについて、ひとりで楽しむ人が増加


 
今年度の新入社員のタイプとは

「変化を呼び込む!新紙幣タイプ」

令和7年(2025年度)新入社員タイプと人事労務分野の情報機関である産労総合研究所が発表しました。
「変化を呼び込む!新紙幣タイプ」だそうです。
毎年、毎年、解説の言葉選びが丁寧になってきています…。


 


 

特に例年までとは違い、迎え入れる側の意識アップデートについて、お伝えさせていただきました!

内定者教育⇒新入社員研修⇒新入社員フォロー研修⇒1年目振り返り研修⇒若手社員研修
…様々な視点からご活用いただいているお客様より情報交換させていただいた内容を、皆様に発信させていただきました。

今年も入社式や新入社員研修期間にてまだ着慣れないスーツに身を包んだ一団が目に飛び込んできます。初々しさが伝わり皆さんも思わず心の中で勝手に応援をされているのではないでしょうか。
新入社員の皆さんは、昨年とまた違った風を職場に運んでくれると思います。
一日も早く企業にとって重要な幹となり、一つひとつ確実に成果をあげられることを切に願っております。


 

新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
 ~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
                          著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、引き続きご愛読いただきたく、連載を開始いたします。
 
 
 

その10 テーラーの科学的管理法


  

 テイラーの研究成果は、「科学的管理法」と呼ばれ、製造業の生産管理の方々には古典としておなじみかもしれません。
 既にご存知のことかもしれませんが、今一度「科学的管理法」の驚くほど簡単なテクニックを振り返ってみましょう。その手順を見ていきます。

  • 手順1:仕事を1つ1つの動作に分解する。
  • 手順2:1つ1つの動作に必要な時間を記録する。
  • 手順3:ムダな動作を探し、それをやめる。
  • 手順4:残った動作の時短化・簡素化を図る。
  • 手順5:一新された各動作を組立て直す。
  • 手順6:仕事に必要な道具を作り直す。

 たったこれだけのことで、肉体労働の生産性は大幅に向上するのです。肉体労働は多くの動作の組み合せです。その動作の1つ1つに目を向けてみると、それまで必要とされていた動作の多くにムダがあることに気が付きます。昔から使っていた道具も必ずしも適切でないことがわかります。
 複雑な仕事も、単純な動作に分解することで生産性を改善することができるのです。テイラーの科学的管理法によって、仕事の現場からたくさんのムダが取り除かれていき、テイラーは、肉体労働の生産性を大きく向上させる合理的な道筋を示しました。

 ドラッカーは「テイラーの手法は簡単に見えるが、優れた方法はそうした特長がある。」といっています。実際、テイラーはこの方法を確立するために、20年もの歳月を要しています。「簡単そうな方法」だからといって、簡単に思いつくわけではありません。事実、数千年の間、誰も肉体労働の生産性向上について考えつきもしなかったのです。テイラーの科学的管理法は歴史に残る金字塔といえる理論です。
 テイラーの科学的管理法は、具体的な生産高を重視するものでした。そこでは、労働時間、つまり仕事に没入した時間ではなく、生み出したものによって報酬を得るべきであるとされました。出来高に応じて賃金を支払うという、今では当たり前の話に聞こえるような考えが普及するきっかけになりました。こうした考え方の転換がもたらした生産性向上によって先進国が生まれてきたのです。
 20世紀の先進国経済を生み出した立役者の一人はテイラーであり、先進国の労働者の生活も、20世紀を通じてどんどん豊かになっていったのです。
 その後、テイラーの科学的管理法はいろいろなマネジメント手法を生み出しました。組立ラインによる大量生産方式、職務分析、IE(Industrial Engineering)、TQC(Total Quality Control)、カイゼン活動、カンバン方式などの技法が、昨今ではサービス業などにも取り入れられています。
 そして、ドラッカーは、テイラーの科学的管理法を知識労働に応用しようとした人物なのです。それはテイラーの科学的管理法を新たなステージに引き上げようとする試みでもあったのです。

次回 その11「知識労働とは何か 」

著者紹介

 浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理

日本会計研究学会会員
ドラッカー学会会員
(株)TMAコンサルティング 代表
浅沼総合会計事務所 代表 

 
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2025年4月10日