新規開講講座 「自己肯定感を引き出す部下の育て方」/新企画連載:随想 鬼平犯科帳[第16回]
*2023年6月15日(木)
皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
本日は、
- 新規講座「自己肯定感を引き出す部下の育て方」
- 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「鬼平犯科帳随想」
第16話
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
イキイキと活躍する人材へと部下を育てようとする、上司のために
「自己肯定感を引き出す部下の育て方」が開講します!
近年、若い世代の自己肯定感が低いという指摘があり、自己肯定感が仕事への取り組み方に反映するため、企業組織運営にとって重要なテーマとなっています。
現場で奮闘する現場リーダーにとって、若い部下の仕事に対する意欲低下は重要な懸念事項です。
★上司は部下の自己肯定感を引き出せる
欠けたところのない人間はいません。しかし、上司はついつい部下の欠けたところに注目してしまいがちです。欠けている点に注目すると、全体が劣っているように見えてしまうのです。反対に、良くできている点を発見し、注目していると、その人の活躍の方向性が見えてくるのです。
本講座は、部下の良い点を発見し伝えることで、部下の自己肯定感を引き出し、活躍人材に育てることを目標とします。
★テキストは「理論編」「実践編」の2部構成
「実践編」では、ワークを通して学びます。トレーニングを楽しみながら、上司自身の成長につなげていきます。ワークの内容は以下のとおりです。
★さまざまなワークで楽しみながら学べる
1step「自己肯定感チェックシート」
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まずはご自身の自己肯定度を知りましょう。
2step「いいとこ発見シート」
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さまざまな観点から部下を見ることで、今まで考慮していなかった良いところを発見することができます。同時に、上司自身のもつ評価尺度を知りましょう。
3step「ほめほめトレーニング」
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ほめるという行為は案外難しいものです。発見した良いところを部下に伝える練習をします。
4step「Win-Winの対話術」
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上司と部下がお互いに率直に気持ちよく対話していくために気を付けることを学びます。
自己認識のレベルを理解し、そのレベルごとに他者承認への方法を学びます。また、You・I・We メッセージや評価の伝え方など、具体的な対話のコツについても学びます。
5step「シナリオ書き換えトレーニング」
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日常のさまざまな部下との対話、「あれ、今のセリフで部下の自己肯定感を下げてしまったかも……」こんな経験はありませんか。さまざまな対話シナリオを、部下の自己肯定感を上げる対話に書き換えることで、学習の仕上げをしていきます。
自己肯定感は部下にも上司にも大切です。共感的・支援的職場で、チャレンジしていく喜びを実感していきましょう。
序章 自己肯定感を育む職場づくりを目指す
- 生きる土台となる「自己肯定感」
- 自己肯定感の揺らぎをどうする
1章 21世紀の20年と新たな職場環境
- 職場環境の変化と自己肯定感の揺らぎ
- 上司―部下関係の見直し―権力関係から協働関係へ
2章 人間の原動力としての「自己肯定感」
- 人間の本性としての未来志向、成長志向――前向きに生きたい!
- 人の発達の土台となる「自己肯定感」
3章 向上心を引き出す部下指導
- 自覚から自尊へ、自尊から自信への展開
- 自信を育てる「フロー」の理論
4章 共感的・支援的な職場集団をつくる
- 職場をグループ・エンカウンターの視点で見直す
- 結果の評価からプロセスの評価へ
- 上司としての自己肯定と自己変革
5章 自身の自己肯定感・部下との関係性を分析する
- 自分の感覚、自分をどう感じているか
- 自己肯定感チェックシートの活用
- 部下と自分の関係性を知る(いいとこ発見シート)
6章 Win-Winの関係づくり
- 自己肯定感を育むWin-Winの関係づくり
- Win-Winの関係づくりが「自律型人材」育成につながる
- 挑戦・チャレンジを評価する仕組みづくり
7章 ほめほめトレーニング
- 第1期(1か月間チャレンジ)~第4期(毎日チャレンジ)―最終段階
- ― 対象を広げてやってみよう
- 「ほめる」ことの完成形
8章 シナリオ書き換えトレーニング
- 事例1 後ろ向きな新入社員
- 事例2 仕事の進捗を確認したいとき
- 事例3 失敗をして落ち込んでいるとき
鬼平犯科帳連載について
息抜きにご一読いただければ幸いです。
作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。
第16回 瓶割り小僧
『瓶割り小僧』(文春文庫21巻)は、子どもの頃が人間にとっていかに大事であるかを示唆する、自選作の1つである。
石川五兵衛という盗賊が捕らえられたが、一言も口をきかぬというので、取調べの様子を横の小部屋から鬼平が盗み見ると、左横顔に火傷がある。どこかで見たことのある男である。外へ出ると、小者が鬼平に驚いて湯呑みを落とし、それが割れた瞬間に想い出した。
約20年前、神谷町の
麻布では母親が茶店をやっていたが、4年前、夫の病死後一緒になった年下の男が利発な子どもを嫌い、薬缶を投げて火傷をさせるなどの暴力を振るっていた。
「大人の男は皆知恵が足りない。継父もそうだ。何で母は好きになったのだ」と思いながら子どもが歩いていくと、瀬戸物屋の用心棒が追いついて斬ろうとしたが、間一髪のところを鬼平が助けた。
しかし、鬼平は子どもを立たせ、「大人を馬鹿にするなよ」と言っていきなり抜き打ちをした。子どもはしばらくして息を吹き返し、立ち上がると、着物と帯が2つに割れて下に落ちたので、悲鳴を上げて、裸のまま走って逃げた。
翌朝、石川は直々取り調べに当たった鬼平を見ても薄笑いをしていたが、しばらくしてそれが消えたとき、「瓶割り小僧。盗っ人になったのか。あのとき泣いて逃げた気持ちを忘れたな」と言うと、石川はがっくり肩を落とし、それから犯行をすべて白状した。
その日の夕方、鬼平は部下に言った。「あやつは16のとき継父を殺害し、母を捨てて逃げた。いま少し、だれかがあやつめに目をかけてやればよかったものを」
なお池波は、この小説が昭和55年9月に発表される1年5ヵ月前に、次のような随筆を発表している(『私が生まれた日』朝日文庫)。
関東大震災で浅草の家が焼け、私は浦和で0歳から5歳まで過ごした。振り返ってみて、浦和でのおだやかな幼時の生活が今日の自分へ大きな影響をもたらしている。父も母も落ち着いて暮らし、健康であり、私は野や森を駆け回り、好きなだけ絵本やクレヨンを買ってもらい、清潔にしかも質素に育てられた。私の一生はこの数年で決定し、性格も浦和で定まった。6歳の時に父母が離婚した後、何度か横道にそれかかったが、そうはならなかった。今も自分の中に生きている「子どもの頃」をこれから小説に表現していきたい。講座に関するご質問、その他通信教育に関するお問合せは、下記担当者までお願いいたします
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2023年6月15日