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2026年度通信教育総合ガイド届いてますか? /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その46]
*2025年12月18日(木)
カレンダーもいよいよ最後の一枚を残すのみとなりました。いかがお過ごしでしょうか。
本日は、
- 2026年度通信教育総合ガイドのご案内
- 「ものづくり人のためのドラッカー」その46
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
2026年度通信教育総合ガイド
皆様のお手元に届きましたでしょうか!?
皆様のお手元に届きましたでしょうか!?
毎年刷新しております通信教育総合ガイドが完成し、全国津々浦々皆様方のお手元にお送りさせていただきました。無事に届きましたでしょうか?
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もし、まだお届けできていないようであれば、すぐに対応させていただきます。お手数をおかけしますが、必要部数をお知らせください。
到着しているお客様でも、追加のご希望がございましたら、お知らせください。すぐにお送りいたします。
通信教育総合ガイドツアー
| P.6~P.7 | 認定職業訓練(技能検定学科試験免除コース)ご案内 |
|---|---|
| P.8~P.9 | 新規講座・改訂講座・ご案内終了講座 |
| P.10~P.19 | JTEXオリジナル講座一覧(一部提携講座含む) |
| P.20~P.22 | 提携団体講座一覧 |
| P.24~P.26 | ステップアッププログラム 職能別体系図 |
| P.27 | ステップアッププログラム 階層別体系図 |
| P.204~P.205 | JTEX通信教育講座のしくみ |
最後に、裏表紙に3つのマーク(Pマーク・技能士・FSC認証)を入れています。
このような取り組みも継続して行っておりますので、是非ご覧ください。
新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、ご愛読ください。
その46 パイロット・テストの実行―変化の機会を知るための方法
チェンジ・リーダーになるということは、新しいことにチャレンジしていくことです。そのチャレンジには、失敗がつきもので、チェンジ・リーダーには、リスクを冒して前進する姿勢が求められるのです。
1.市場調査ではわからない・・?
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いくら失敗がつきものといっても、経営の根幹を揺るがすほどの失敗は許されません。決定的な失敗を避けながら、チャレンジすることが大切なのです。
多くの企業では、そのために市場調査などをよく利用しています。意図している製品やサービスが本当に市場に受け入れられるかについて各種の調査を利用していることが多くあります。しかし、ドラッカーは「まったく新しいものについては、市場調査を行うことはできない」と言っています。
それは、「まったく新しい製品やサービスには、そのイノベーションを行った人間が予想できなかったような用途やニーズがある」からです。市場調査とは、特定のニーズを想定しながら行うものですから、まったく新しい用途やニーズを知ることは難しいのです。
「仕事というものは、最初に考えていたこととは必ず違ったものになる」というのが、ドラッカーの考えだったのです。予想もしなかった問題が登場してきたり、逆に大きな課題と考えていたことが実は大したことがなかったりすることはよくあるのです。
ドラッカーは、まったく新しいものには予想外のニーズがあるという例として、産業革命のきっかけをつくったジェームス・ワットの蒸気機関の発明をあげています。実はワットが蒸気機関を発明した目的は、炭鉱にたまった水を除去することでした。当然、想定した顧客は炭鉱会社だけです。蒸気機関は、もともと炭鉱の排水という特定のニーズに応えるための新技術だったのです。
ところが、ワットの仕事上のパートナーであったマシュー・ボルトンは、当時の英国で最大の産業であった繊維産業、特に綿の紡績に蒸気機関が利用できるのではないかと考えたのです。そして、実際に紡績の動力源として蒸気機関が使われ大量生産が可能になると、わずか15年ほどで綿糸の価格が70%も下がり、綿が手ごろな値段で入手できるようになったのです。こうして、蒸気機関の思わぬ用途が近代的工場を生み、大衆市場を生み、最終的には資本主義経済を生んだのです。
2.パイロット・テストの実行
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市場調査ではわからないような新しい用途やニーズは、いったいどのようにして知ることができるのでしょうか。決定的な失敗をしないように、新たなチャレンジをするためには、どのようにしたらよいのでしょうか。
ドラッカーは、そのために、パイロット・テストをする必要があると主張しています。
パイロット・テストというのは、小規模に行う事前のテストのことです。「新しいもの、改善したものはすべて小規模にテストする必要がある」というのです。
たとえば、ファミリーレストランやコンビニなどの大手飲食チェーンが、宅配事業を本格的に始める場合には、まず数店舗で実験的に事業を行って、手応えをつかんでから事業に乗り出すことがよくあります。これは、パイロット・テストの例であるといえるでしょう。こうしたやり方ならば、少ないリスクで事業の感触がつかめ、ノウハウも蓄積できるのです。
パイロット・テストは、新しい事業の実現に強い意欲を持つ人に担当させることが必要です。新しいチャレンジには困難がつきものです。問題にぶつかったときに、「自分が何とかしてみせる」という強い気持ちで立ち向かってくれる人でなければ成功に導くことはできません。必ずしも社内の人間である必要はないと、ドラッカーは言っていますが、一方、そのようなパイロット・テストの担当者には敬意が払われる必要があると言っています。困難で価値ある取り組みをしているという認識を、組織内で共有しなければなりません。
このパイロット・テストによって、新たなニーズや市場、新しい価値創造の糸口を見つけたならば、イノベーションの失敗の可能性はかなり低くなります。パイロット・テストこそが、リスクを最小化したチャレンジ方法といえるでしょう。
次回 その47「二つの予算の準備」
著者紹介
浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
「社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理」
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2026年総合通信教育ガイドについて
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