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2026年JTEX総合ガイドが完成しました。 /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その44]

*2025年12月4日(木)

冬の訪れを感じる季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、

  • 2026年度通信教育総合ガイド
  • 「ものづくり人のためのドラッカー」その44

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

通信教育総合ガイドが完成しました!


  


キャッチコピーは、
    「AIは、現場力でこそ生きる。」


  

■ 新規・改訂・ご案内終了の講座


  

従来からご活用いただいております既存講座につきましても、動画教材や電子ブック対応、Webテスト付き…等、更なる改善を進めております。

皆様のお手元に1日でも早く通信教育総合ガイドが届くよう、順次準備を進めております。今しばらくお待ちください。
また、教育全般のお問い合わせなども、お気軽にご相談ください。
様々な事例をもとに、最適な御提案をさせていただきます。

新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
 ~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
                          著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、ご愛読ください。
 
 
 

その44 継続的改善の習慣化


  

 体系的廃棄に次いで、チェンジ・リーダーが重視すべき取り組みは、継続的改善の習慣化です。これは、日本の製造用では、なじみのある取り組みですが、さらにあらゆるものの体系的かつ継続的に改善という認識が大切です

1.改善は現実的テーマで行う
     ドラッカーは行動の方向性を定めるために、継続的改善の目標として、日本企業でよく行われているように、年率3%程度の改善を目指すことが現実的であると述べています。
    改善活動はマンネリ化しやすく、このため、目標設定は具体的に定めることが重要です。
     目標にはいろいろなタイプのものがあります。たとえば、製品の不良率がかなり高い場合はやるべきことは明確で、不良率を低くする目標を立てればよいのです。しかし、このように、やるべきことが明らかな場合はまれであり、実際には製品の品質が何であるかを決定することは難しいのです。
2.製品の品質とは何か
     そもそも製品の品質とは何でしょうか。それは製造する側で、どの程度まで決められるものなのでしょうか。逆に顧客が決める範囲はどこまでなのでしょうか。
     こうした問題に一律に答を出すことは難しいのです。製造する側の視点で、設定する品質が顧客にとって過小であったり、逆に過剰であったりすることはよくあります。
     継続的改善にあっても、顧客の視点は重要であり、顧客にとって意味のある改善の目標を設定することがとても大切なのです。
3.サービス業の品質定義の難しさ
     実は、製造業以上に品質の定義をすることが難しいのがサービス業です。ドラッカーは度の難しさを銀行の例で説明しています。
     ある銀行で新たな金融商品の窓口販売を企画し、そのために十分な時間と予算を使って社員の教育訓練を行ったそうです。ところが、実際に新製品の窓口販売を開始すると、なぜか顧客離れが起きるようになったというのです。調査の結果、新商品の投入により、窓口でも待ち時間が長くなったことが、顧客離れの原因と判明したのです。銀行の顧客は、普段の来店時には窓口サービスで待たされてないことを重視していたのです。新たな金融商品自体は魅力的なものだったのですが、普段の銀行利用時にはそれを気にも留めていませんでした。窓口で待たされないことこそが、重要だったのです。
     そこで、その銀行では窓口を日常的な業務と新商品業務とに分け、顧客の待ち時間が長くならないように改善しました。その結果、日常の取引も新商品の取扱高も両方とも伸びていったといいます。
     現在の銀行のWeb取引でも、ログイン後、自分の口座にアクセスする前に、新商品への誘導画面が出て、うっとうしく感じることがありますが、それが実際に待たされるとなると、と、多くの顧客が不要な時間を奪われていると思い、客離れが起きたのでしょう。

 このように、改善活動における目標設定は、品質の定義が重要な意味を持つのです。品質を定義するとは、「顧客にとって何に価値があり、それをどのような方向性で実現するのか」を具体的な言葉で表現することなのです。
 この銀行の事例では、新商品投入の間にどこかの支店で実験的に販売を行い、顧客の反応を確認する必要があったのです。そのようにすれば、無用な失敗を防げたはずなのです。

 ドラッカーは継続的改善の積み重ねにより、製品のイノベーションが図れると指摘しています。業務プロセスが刷新され、事業の革新がもたらされるのです。

次回 その45「機会に焦点を当てる」

著者紹介

 浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理

日本会計研究学会会員
ドラッカー学会会員
(株)TMAコンサルティング 代表
浅沼総合会計事務所 代表 

 

講座に関するご質問、その他通信教育に関するお問合せは、下記担当者までお願いいたします

2026年総合通信教育ガイドについて

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「AIは、現場力でこそ生きる。」

  

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2025年12月4日