【臨時:特別配信】OJT任せの新人研修 /新鬼平随想録[第30回]

*2024年4月15日(月)

風も軽やかに、花の香たちこめる好季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

本日は、

  • 新人研修のお役立ち講座
  • 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」
    第30話

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

OJT任せの新人研修「配属ガチャ」「上司ガチャ」を脱却!
新人研修4月後半はExcel・ビジネス文書研修で配属前にスキル強化



4月に入り、着々と新入社員の受け入れが進んでいることかと存じます。

4月の1週目・2週目までは入社式や独自の導入研修をご実施される一方で、4月の3週目・4週目に「実務の基礎」教育をご活用いただくケースが多くございます。

「Excel/PowerPoint」や「文章の書き方」、「ホウレンソウ」「5S」の実践など、
細かい「実務スキル」の習得は現場OJT任せになってしまいがちですので新入社員導入の後半で、現場負担を軽減するフォローアップ施策がおすすめです。

おすすめ!「Office関連技術」動画講座

  • 1講座4週間1870円で何度でも学べる
  • 動画eラーニングコンテンツ買い切りプランもございます
操作画面を見ながら学べるMicrosoft Excel講座 操作画面を見ながら学べるMicrosoft Word講座
操作画面を見ながら学べるMicrosoft PowerPoint講座 基本のメールの書き方
新人・若手向けビジネスeメールの書き方講座
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>マルチデバイス対応で4週間何度でも動画が視聴できます。
    すき間時間を活用しながらOffice関連技術を習得

おすすめ!「Office関連技術」通信教育

具体例で学ぶExcel
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>
    • ビジネスの場で不可欠なスキルであるExcelについて、サンプルデータを用い、パソコンを操作することで、その使い方をマスターします。
      サンプルデータによる操作に基づいた学習により、Excelの使い方を身につけます。

プレゼン資料作成自由自在
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>
    • PowerPointはもちろん、Word、Excelでの資料作成も学びます。それぞれのソフトの特徴、共通点をつかんで効率的に使えるようになります。
      よく使う操作については、具体的な例で、資料作成の手順を学びます。

おすすめ!「ビジネス基礎」教育

eラーニング講座「モノづくり現場の基礎~5S・安全・品質」
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>
    • 工場研修のストーリーを軸に会話形式で「5S」「品質」「安全」について解説していきます。
      事務所や工程、保全作業、在庫管理など工場内でのあらゆる場面での業務のルールや進め方を5Sの考え方と関連付けて学習します。
通信教育「実践!ビジネス文書コース」
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>
    • 基礎編、応用編、実践編の3単元構成とし、まずビジネス文書の基本を習得します。
      それを基に、相手に伝わりやすい論理的な文章力や表現力を養成し、さらに練習問題と文例を学ぶなかで、ビジネス文書作成力や文章力を身につけていきます。
通信教育「職場の報連相「基本のキ」」
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>
    • 職場における仕事は、上下左右に複雑に分業されており、ひとりで仕事を完結させることはできません。つまり、周囲とうまく「報連相」できないと、組織としての仕事は成り立たないといえます。
      本講座では、「報連相」のノウハウをケーススタディで学習し、“できる人”の仕事の進め方のコツをつかみ、ビジネスの質を向上させることを目標とします。
通信教育「みんなの5S「基本のキ」 通信教育」
  • <対象者>新入社員の皆様
  • <内容>
    • 5つのSである「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」をどのように進めるのか、現場のケーススタディを使いながら解説します。
      本講座の受講により、5S活動の本当の意義がわかり、納得して進めることができるようになります。テキストは1項目見開きページで簡潔、図解やイラストで取り組みやすく工夫されています。



あわせておすすめ!「先輩」「指導者」「監督者」向け通信教育

配属前は、新人だけでなく、配属先も新人を指導するための準備が必要です。

そこで、初めて「先輩」になる若手や、指導者・監督者向けにおすすめの通信教育をご紹介します。
頼れる先輩になるための業務指導(ティーチング)の進め方や、後輩との信頼関係の築き方、癖のある後輩に対する指導の実践など、ステップアップしながら指導スキルを習得いただけるラインナップです。ぜひあわせてご検討ください。

チームリーダーのためのOJT実践コース
  • <対象者>OJT担当者を部下・後輩に持つ管理職・監督者の方
  • <内容>
    • OJT(職場における部下育成)のエッセンスを学び、部下と共にリーダー自身の成長をめざす!!
      OJTを「人と人の関わり」という面からとらえ、部下の知識・技能・態度を伸ばすための効果的な方法を学んでいきます。
      また、OJTによって部下との対人関係スキルを磨き、リーダー自身の可能性をも伸ばす「共育」というコンセプトを貫いています。
      OJTを実践するにあたって、どのような意識で行えば良いのかということに重点をおいて、わかりやすく解説します。

その他

マンガで学ぶ「心理的安全性」
仕事の教え方~ほめ方・叱り方の極意
自己肯定感を引き出す部下の育て方

以上。





鬼平犯科帳連載について

JTEXメールマガジンでは、石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」を1話ずつお届けします。息抜きにご一読いただければ幸いです。

作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。



第30回 暗剣白梅香

    池波も見たという中村吉右衛門主演の第1話「暗剣白梅香はくばいこう」(フジテレビ)は、平成元年7月12日に放送された。脚本は小川英、監督は小野田嘉幹、金子半四郎は近藤正臣、おえんは西川峰子であった。池波の原作(第6話)の概要と映画の感想は以下の通りである。

    その日平蔵は親交のある表御番医師を芝の屋敷に訪ね、男子の初孫誕生のお祝いを申し述べたところ、夕食を馳走になり、午後8時頃辞去した。
    提灯を持ちながら左側に大名屋敷の塀が長々と続き、右側に汐留川をへだてた浜御殿の森が広がる道をいくと、一瞬、自分の後ろから闇が膨れあがり、呼吸をして抱きすくめる様な気配を感じて立ち止った。振り向くと人影はおろか犬の仔一匹も見えない。

    しかし前方に小橋があり、平蔵が渡りかけた時であった。背後から突風の様に迫る殺気を感じた平蔵は、振り向かないで全速力で駆けながら大刀をぬき払うや身を沈め、背後の敵をなぎ払う。敵は平蔵の頭上を飛び越えてかわし、激烈な斬撃を送り込むと、刀身と刀身が噛み合い、火花が散る。その瞬間2人は飛び下り、小橋をへだてて身構えたまま動かない。ややあって平蔵が威嚇すると、黒頭巾の男は身をひるがえして闇に消えたが、その跡には芳香がしばし漂っていた。
    翌朝その男・金子半四郎は、駒込村の植木屋に借りている離れで、斬れなかった、斬れる筈なのに斬れなかったとつぶやいている。
    彼がここに住んだのは3年前であった。敵を討つ身なので、離れを貸してほしいと10両を出して頼んだところ、植木屋は心よく承諾してくれた。
    敵討ちも名前も本当であるが、彼は人によって様々な変名を使う。本郷・小石川・下谷の暗黒街の顔役・三の松平十には鳥飼伊織の変名を使い、3年間で5件の殺人依頼を受け、実行した。そして今度は3百両、前金半分で平蔵の殺人依頼を受けたのである。
    その5日後半四郎は平蔵が医師宅にいる間に編笠と袴を近くの神社の境内に隠し、小橋では間合を測って襲ったが、平蔵は後ろを向いて大刀を抜く隙を見せなかた。そして刃を向け合ってからも平蔵に威圧され、半四郎はついに逃げざるを得なかった。
    その翌日から5日後の午後、平蔵は深川の舟宿・鶴やの一室で密偵・粂八と会っていた。粂八は昨夜も鎌倉河岸で屋台を出したが、船頭風の2人が亀穴かめあなの人が江戸へ入ったそうだと話をしていたという。大盗賊・くちなわの平十郎の軍師が亀穴の政五郎なので、蛇が近く江戸で大仕事をするという粂八の直感に間違いがないと平蔵は思った。
    粂八はすぐに帰ったが、平蔵は雨がやめば夜の町を巡回しようと思い、酒を頼むと、顔見知りの亭主・利右衛門が持ってきた。この店を紹介した剣友・岸井左馬之助によれば、亭主は60がらみの好々爺、女房のおみちは40前後の気さくな働き者で、店の経営は彼女がしているという。
    しかし夜になっても雨が止まないので、平蔵は鶴やから舟を出してもらい、昌平橋に着くと、菓子屋・近江やへ立ち寄る。妻久栄の大好物・羽衣煎餅を買った平蔵に、近江やの女房が深々と頭を下げた時であった。その髪からあの濃厚な香りが漂ってくる。
    平蔵の顔色が一瞬変わり、彼女に髪油の銘柄を尋ねると、池の端・仲町の浪花やで売り出した白梅香という返事である。平蔵はすぐ駕籠で浪花やへ急ぎ、白梅香を買い求めた。
    翌日、平蔵は外出をやめ、同心達に白梅香の匂いを覚えさせ、役宅の周りで同じ匂いがする男を尾行するよう命じたが、半四郎は現われない。
    しかし外出を止めてから6日目の夜、半四郎は入谷田圃で女道楽の激しいろう問屋の聟を今度は深川の顔役・丸太橋の与平次の依頼で暗殺した。
    そして翌日半四郎は浪花やで白梅香を買い求める。暗殺を始めてから半四郎は自分の体臭に血の匂いがこびりついているような気がしてならない。そんな時白梅香等の香油を指で肩から腋、胸の辺りへ塗ると、匂いが消え、心が和み、気持が落ち着くのであった。
    ところで半四郎が故郷の伊予・大洲を出てから20年も経つ。大洲藩士の父が同藩士の森為之助と酒席で口論し、森に斬殺された。18歳の半四郎は親類2名に付き添われ、すぐ敵討ちに出発したが、敵にはなかなか出合えない。15年も経つと、仕送りもなくなり、敵討ちもできなくなった。
    そんな時大坂の顔役・白子屋菊右衛門に拾われ、お金を得た。また江戸でも白子屋に紹介をされ、お金を得ることができたのである。
    そんな半四郎を後ろから町人姿の同心がつけている。彼は浪花やの店の者に化けて半四郎を待っていたのだ。ところが半四郎はすぐに気付き、尾行は失敗に終わってしまった。
    しかしその翌日、岸井から夕方鶴やで会いたいという連絡があり、平蔵が役宅を出ると、誰かが後をつける気配がする。もし半四郎なら、今度こそ決着をつけようと平蔵は決心する。
    一方半四郎も平蔵をつけ、もう敵は死んだかも知れない、顔も忘れかけている、探し廻るのはもう止めて京で隠れ住みたい、今度こそ決着をつけようと決心する。
    夕方平蔵は鶴やで久方振りに岸井と会い、すぐ酒宴となった。しかし雨が止まないので、2人共泊ることになり、按摩を呼んでのんびり躰をもみほぐしてもらっていた時である。
    半四郎がぬっと鶴やに入ってきて、一寸と休ませてもらいたい、酒をたのむという。彼は鶴やの前の居酒屋で見張っている間に、鶴やへ客として乗り込み、平蔵の部屋へ斬り込む、相手は酔っているし、部屋で襲われるとは考えていないと思ったのである。
    そして女房のおみちの案内で半四郎が階段を2、3段上った時、その背後から亭主が彼の姓名を呼び、振り向いた彼の躰に躰をぶつけていき、2人は折り重って転げ落ちた。亭主が躰から離れると、白梅香が漂い、半四郎は出刃包丁で刺されて息絶えていた。
    平蔵が亭主に尋ねると、自分は元大洲藩士・森為之助、金子七平を討ち果した、20年間片時も油断はしなかったが、今宵その子息が敵討ちにきたので、返り討ちにした、これも武士のならいとの答であった。
    半刻後平蔵は亭主に対し、男は改め方長官の暗殺を図った名も知れぬ曲者として始末した、男は得体の知れぬ仕事をしていたので、明朝すぐにお内儀と江戸を発ち、まる1年は江戸を留守にされたい、留守中この舟宿は改め方が守ると述べたのである。
    翌日早朝、亭主と一切の事情を知ったおみちは平蔵に感謝しながら、彼女の故郷・近江を目指し、5年間共に苦労して築いたお店を去っていった。
    ところで池波は、映画は小説と表現方法が違うので、小説の趣旨さえ損なわなければ、相違があってもよいと考えていた。従ってこの映画にも種々相違が見られるが、最も重要なものは、小説にはない、おえんという遊女が登場していることである。
    そのおえんに、半四郎は暗殺の前に編笠と袴を預けるだけの客であったが、平蔵との決戦を前に、初めておえんを抱き、俺と世帯を持とう、子供も持とう、刀を捨てて生き直したい、そのため今度3百両持ってくると誓う。
    そして鶴やの2階に1人でいる平蔵を急襲したが、平蔵にあの殺意が消えた、俺を斬れぬといわれ、必死に斬り合う隙に、亭主に刺し殺される。平蔵は駆けつけてくれた部下に、男はやり直す気になっていた、あわれだとしみじみという。
    この小川英の脚本は、我々にも半四郎があわれと思わせるのみならず、平蔵から今すぐ江戸を出るようにといわれた亭主夫妻にも、同様の想いを感じさせ、小説の心情を見事に映像化していると思われる。
    最後にこの第1話から、映画のエンデングに京都でロケをして再現した江戸の四季風景が流されている。
    春は浅草寺をイメージした清涼寺の赤提灯、上野をイメージした仁和寺の五重塔と桜、近江八幡堀の桜と舟遊び、初夏は花菖蒲(後に紫陽花)と園部の摩気橋の霧雨、夏は今宮神社の風鈴売りとところ天を食べる人、線香花火と両国の打上花火、秋は紅葉の宇治の橘橋(後に東福寺・通天橋)、冬は京都松竹のオープン・セットの降る雪と屋台の蕎麦を食べる人である。
    またこの時流れる音楽がヨーロッパで活躍するジプシーキングスの「インスピレーション」であるが、これがまるで浄瑠璃の様に、江戸の四季風景とぴったりと合っているのである。




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2024年4月15日