技能検定【前期】受検申請受付が始まります/新鬼平随想録[第27回]
*2024年3月28日(木)
本日は、
- 技能検定【前期】受検申請受付
- JTEX技能検定学科試験免除コース
- 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」
第27話
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
技能検定【前期】受検申請受付が始まります
申請期限は2024年4月3日(水)~2024年4月16日(火)となっています。
下記フローチャートをご参照の上、忘れずにお手続きください。
技能検定受検の手続き
1)受験案内書の入手
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各都道府県 職業能力開発協会の窓口で配布しています。
2)受験申請
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4月3日(水)~4月16日(火)各都道府県職業能力開発協会窓口で受付。
- インターネット申請…4月1日(月)10:00~4月19日(金)18:00
- 郵送申請…4月1日(月)~4月12日(金)消印有効
★3級機械保全
※郵送申請とインターネット申請では、申請期間が異なりますのでご注意ください!
その後、受験資格審査あり。
※JTEX学科免除コースを修了されている場合、申請時に当センター発行の【修了証書】を必ず添付してください。
3)実技試験問題の公開
- 5月30日(木)に各都道府県職業能力開発協会より実技試験問題の公開
- ★3級機械保全(機械系保全作業)…公開中 ※出題例として常時公開中
- ★3級機械保全(電気系保全作業)…5月8日(水)に公開
「日本プラントメンテナンス協会 」ホームページをご覧ください
4) 実技試験実施日
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3級…6月6日(木)~9月8日(日)に実施予定
- ★3級機械保全科(機械系保全作業)…6月23日(日)
※学科試験(午前)実技試験(午後) - ★3級機械保全科(電気系保全作業)…6月8日(土)~7月7日(日)
※原則土日に実施 - 1級および2級…6月6日(木)~9月8日(日)に実施予定
※3級金属熱力含む
※詳しくは各職能協より配布される受験案内書をご参照ください。
5)合格発表
- 3級…8月30日(金)
★3級機械保全科…8月2日(金)日本プラントメンテナンスHP - 1級および2級…8月30日(金)
※各職能協より後日、試験合格者に合格証書が交付されます。
上記1~5に関して、誤りがあった場合でも当センターでは責任を負いかねます。
申請方法等の詳細については、各運営団体へお問い合わせください。
JTEX 技能検定学科試験免除コースのご案内
貴社の現場力を高めるために、認定職業訓練を是非ご活用ください!!
- 4月開講 電子機器組立科
- 4月開講 機械加工科 普通旋盤作業/数値制御旋盤作業
- 9月開講 機械検査科 機械検査作業
- 10月開講 機械保全科 機械系保全作業/電気系保全作業
鬼平犯科帳連載について
作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。
第27回 池波の女性小説
- 『旅路』(「サンケイ新聞」昭和53年、54年連載)
彦根藩士の妻三千代は医師で盗賊の堀本伯道のお蔭で夫の敵を討ち、最後は大店の主人の後添いとなる。 - 『夜明けの星』(「サンデー毎日」昭和55年連載)
煙管師の娘お道は父を殺されたが、女中から大店の内儀となり、父を殺した浪人はお道の娘を救って死ぬ。 - 『雲ながれゆく』(「週刊文春」昭和58年連載)
夫の死後お歌は唐天竺で修業した剣客の助勢で争い事を解決し、彼の子を生んだが、夫の店の後継者となる。 - 『乳房』(「週刊文春」昭和59年連載)
- 『まんぞくまんぞく』(「週刊新潮」昭和60年連載)
家来を殺された堀真琴は、剣術を習い、旗本の青年の助力で仇討を果たし、彼を夫に迎えて旗本の大家を継ぐ。 - 剣客商売番外編『ないしょないしょ』(「週刊新潮」昭和62年、63年連載)
百姓の娘お福は主人等3人を殺した剣客に、手裏剣と秋山小兵衛の助勢で仇討し、商家の主人等になる。 - 『蕎麦切おその』(昭和35年)
- 『烈女切腹』(38年)
- 『おせん』(39年)
- 『力婦伝』(41年)
- 『御菓子所・壺屋火事』(42年)
- 『女の血』(44年)
- 『三河屋お長』(44年)
- 『あいびき』(46年)
- 『お千代』(46年)
- 『梅屋のおしげ』(46年)
- 『平松屋おみつ』(46年)
- 『おきぬとお道』(47年)
- 『狐の嫁入り』(47年)
- 『安井夫人』大正4年(佐代)
- 『山椒大夫』同(安寿)
- 『魚玄機』同(魚玄機)
- 『じいさんばあさん』同(るん)
- 『最後の一句』同(いち)
- 『渋江抽斉』大正5年(五百)
- 『伊沢蘭軒』同(たか)
意外に知られていないが、池波は女性を主人公にした長編や短編の小説を沢山書いた作家である。長編女性小説については、次の様な作品が書かれており、前号まで連載した『乳房』はその内の一つである。
これらの作品で池波が書きたかったことは、筒井ガンコ堂氏がいう様に、「それぞれの運命に弄ばれながらも、けなげにたくましく明日へ向かって生きるおんなの生き様の不思議さ」(『ないしょないしょ』新潮文庫)ではないかと思われる。
また短編女性小説については、池波は直木賞を受賞した昭和35年から数多く作品を発表しており、『おせん』(新潮文庫)所収のものを上げれば以下の通りである。
これらを読むと、池波は既にして、「運命に弄ばれながらも、けなげにたくましく明日に向かって生きる」女性を書こうとしていることが分かる。
またこんなに多くの短編を書いたことについては、池波は「短編ではわずかな日数と枚数で仕上げなければならぬ。まことに苦しいけれども、短編小説を書くことから離れてしまうと、私の場合は長編を書くときの自信がもてない。
短編を書いて構成力を養っておかぬと、どうも安心ができないのだ」(『食卓の情景』文春文庫)と考えていたからである。
例えば7の『三河屋お長』は長編『乳房』の原案となっている。元より平蔵は登場しないが、お長が娘時代に不作の生大根といわれて捨てられた弥市を、丁子屋の前で見つけ、後を付けて殺す場面や晩年鬼子母神の茶店で無銭飲食の女から弥市はよく生大根といったが、お長を忘れられないと語っていたことを聞かされる場面がある。
最後に森鷗外も池波と同様に女性を主人公とする小説を書いた人であった。彼は明治17年にドイツに留学したが、翌年偶然にライプチッヒで開かれたドイツ婦人会に出席する。そこで女性の教育向上と職業の門戸解放を目指す婦人会活動に共鳴をする。
帰国後日本でも明治44年、青鞜社による女性解放運動が起きると、これを支援し、自らも「新しき女は明治大正に至って始めて出たのではなく、昔よりあった」として、次の様な女性を主人公とする歴史小説を発表した。
いずれの主人公も運命を切り開いていく「叡知」を持った女性である。
また鷗外は青鞜社を不幸にして退社した富山市出身の尾竹一枝を応援し、彼女の女性誌『番紅花(さふらん)』(大正3年)に巻頭文、翻訳文や海外の女性活躍情報を寄稿した。彼女の叔父国観と池波の伯母は一緒に暮らしていた人で、鷗外と池波は尾竹を軸にして不思議な縁で結ばれている。(参考:富山大学教授 金子幸代『鴎外と女性』大東出版社)
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2024年3月28日