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ビル管理技術者(建築物環境衛生管理技術者)とは|ビル管理技術者を取得するメリット・試験概要等を解説!
ビル管理技術者(建築物環境衛生管理技術者)とは
資格概要・取得するメリット・
取得後の業務内容等を解説します!
ビル管理技術者(ビル管理士)の資格は取得することで、業界資格として仕事上で活用できるだけに限らず、転職活動時や社内での昇進・昇格にも有効な資格です。
しかし、ビル管理技術者試験は年に1度しか実施されず、試験の出題範囲も非常に広いため、合格するためには入念な対策が必要不可欠です。
本ページでは、これからビル管理技術者資格の取得を目指す方に向けて、ビル管理技術者とはどういった資格で、取得するとどのようなメリットがあるのか等、詳しく解説していきます。
目次
ビル管理技術者 試験日程
試験は年に1回、10月上旬に実施され、自身の受験しやすい地域で受験します。
試験地は例年、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、福岡県の6か所です。
ビル管理技術者とは・取得するメリット
ビル管理技術者とは
ビル管理技術者とは、特定建築物の維持管理が環境衛生上適正に行われるように監督などを行う国家資格で、正式名称を「建築物環境衛生管理技術者」といい、通称「ビル管理技術者・ビル管理士・ビル管」などと呼ばれることが多いです。
建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づき、特定建築物所有者等は、その特定建築物の維持管理が環境衛生上適正に行われるように監督させるため、ビル管理技術者(ビル管理士)を選任しなければいけないこととなっており、延べ面積が3000㎡以上の特定建築物においては専任義務があります。
ビル管理技術者は、ビルの所有者に対して特定建築物の維持管理に関して意見を述べる権限を有し、その意見は尊重されなければならないことと定められている点からも、建築構造、室内環境・衛生、給・排水、清掃。廃棄物などといったビル管理に関する幅広い知識が要求される資格です。
また、専任資格であるということは、常に一定の需要がある資格であり、企業におけるニーズも非常に高い資格であるといえるでしょう。
このように需要も高く、人気資格であるビル管理技術者ですが、ここからは「取得するメリット」について詳しく解説していきます。
ビル管理技術者(ビル管理士)を取得するメリット
ビル管理のプロフェッショナルと認められる
危険物取扱者の資格を取得するためには、危険物に関する法令や規則、消防法、危険物の取扱作業に関する保安に必要な基礎的な物理学、化学、危険物の類ごとの特性や性質など、危険物に関わる広範囲にわたる知識が求められます。その点からも、危険物取扱者の資格保有者は危険物取扱いに関する総合的な知識を身に付けていると公的に認められることとなり、危険物取扱いのプロとして社内でも一目置かれる存在となるでしょう。
また、企業によっては、危険物取扱者の資格の取得を昇進や昇格の条件としているケースも多く見受けられ、現場の責任者など、社内で上位の役職を目指すのであれば、危険物取扱者の資格を取得することは大きなメリットになります。
転職活動において有利になる
上記で説明した通り、ビル管理技術者(建築物環境衛生管理技術者)は、床面積が3,000㎡以上ある特定建築物においては専任義務があるため、ビル管理業界では常に一定の求人があることは間違いなく、転職サイトの求人内容を見ると、ビル管理技術者の資格所有者歓迎といった求人が多数掲載されていることからも、転職活動時に非常に有利であるといえます。
また、ビル管理業務に関しては、経験が重要視される傾向があるため、ビル管理技術者の資格保有者は年齢が高い方でも転職活動が成功する可能性が高く、将来に渡って長く勤務できることもメリットといえるでしょう。
収入がアップする可能性がある
ビル管理技術者(ビル管理士)の資格取得によって、転職や昇進ができた場合に収入がアップする可能性があると共に、企業によっては資格手当が支給されるケースもあります。
ビル管理業界では、多くの資格が専任や選任義務のある資格として存在するため、資格保有者は優遇されることが多く、基本給のほかに資格手当を設けています。
多数ある資格の中でも、ビル管理技術者資格は合格難易度も高い資格といえるため、資格手当も高額に設定されている場合が多いです。
ビル管理技術者の業務・働く業界
ビル管理技術者の業務
ビル管理技術者(ビル管理士)の業務は、上記でも説明の通り、特定建築物の維持管理が環境衛生上適正に行われるように監督することです。その業務の範囲には、特定建築物が管理基準に従って維持管理されているのかを監督することはもちろん、照明や騒音防止など、そのほかの環境衛生に関係する事項の維持管理についても含まれています。
それでは、その内容を詳しく見ていきましょう。
維持管理業務の立案
- 年間または長期にわたる衛生的環境確保のための総合計画
- 衛生的環境確保に関する個別計画
(空調設備、給排水設備の整備計画等) - 空調設備・給排水設備の整備計画 他
維持管理業務の全般的実施
- 帳簿書類(年間管理計画、ビル管理日誌、機械運転の整備日誌等)の整備
- 計画に基づく施設管理、清掃、ごみ処理、ねずみ、衛生害虫の点検等実施状況の監督
- 建築物の安全管理に関する確認 他
環境衛生上の維持管理に関する測定または検査の実施とその評価
- 空気環境等の測定実施、データの評価と活用
- 換気量、換気回数、外気導入量、居室利用形態等の点検
- 給水栓末端の残留塩素濃度測定、水質基準に基づく水質検査の実施 他
是正措置
ビル管理技術者の働く業界
ビル管理業界
ビル管理技術者(ビル管理士)の資格、知識を最も活用できるのはビル管理業界です。ビル管理会社では、ビル管理技術者の資格取得が昇進・昇格に繋がるケースも多く、現場責任者などの上位ポジションに就くための必須条件としている場合もあります。
ビルマネジメント・プロパティマネジメント業界
ビルマネジメントやプロパティマネジメントは、建物の設備点検や修繕、入居テナントの募集や家賃回収など、賃貸管理業務全般を担当します。
ビル管理会社を統括する立場のため、実務を把握するためにもビル管理技術者の知識が活用できます。
不動産業界
ビル管理技術者(ビル管理士)は建物管理に関係する資格のため、不動産売買や賃貸では活かせないかもしれませんが、不動産管理会社では知識が活用できる場合があります。
ビル管理技術者 試験について
試験は年に1回、10月上旬に全国6か所で「公益財団法人日本建築衛生管理教育センター」主催によって行われます。
受験資格
ビル管理技術者試験を受けるには、以下の受験資格を満たしていなければなりません。
次の用途に供される建築物の当該用途部分において環境衛生上の維持管理に関する務に業として2年以上従事された方(従事機関については、実務従事証明書の証明日現在で2年以上が必要です。)
建築物の用途
ア)興行場(映画館、劇場等)、借家店、集会場(公民館、結婚式場、市民ホール等)、図書館、博物館、美術館、遊技場(ボーリング場等)
イ)店舗、事務所
ウ)学校(研修所を含む)
エ)旅館、ホテル
オ)その他アからエまでの用途に類する用途
多数の者の使用、利用に供される用途であって、かつ、衛生的環境もアからエまでの用途におけるそれと類似しているとみられるものをいいます。
試験科目
- 建築物衛生行政概論
- 建築物の構造概論
- 建築物の環境衛生
- 空気環境の調整
- 給水及び排水の管理
- 清掃
- ねずみ、昆虫等の防除
例年、合計180問を午前・午後に分けて開催されています。
合格基準点・合格率
合格基準は年度によって変更される可能性がありますが、例年、7科目合計65%以上の正答率かつ各科目40%以上の正答率になっています。
各科目のボーダーと全体のボーダーの両方を上回る必要があることになります。
合格率は年度によって異なりますが、10%~20%程度です。
受験費用
費用は13,900円(消費税は非課税)です。
日程
日程は例年10月の上旬となっています。
また、合格発表は約1か月後です。
試験地
北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、福岡県の6か所です。
ここまでビル管理技術者(ビル管理士)資格に関しての各種説明をしてきましたが、ビル管理技術者は資格保有者に対するニーズも非常に高く、合格後は業務に直結する資格としてビル管理業界を中心として優遇される資格です。試験難易度は高く、一朝一夕の学習で合格する試験ではありませんが、過去に多くの方が受講している実績のある、JTEX通信教育を活用して最短での合格を目指しましょう!
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