メールマガジン

新規開講!「そのまま使える事例つき ビジネスメールの書き方」 /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その27]

*2025年8月21日(木)

  
立秋とは名のみの厳しい残暑が続いております。いかがお過ごしでしょうか。

本日は、

  • 10月開講「そのまま使える事例つき ビジネスメールの書き方」講座
  • 「ものづくり人のためのドラッカー」その27

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

  

新講座!
 「そのまま使える事例つき ビジネスメールの書き方」


  

★ビジネスにとってのメール
  
    ビジネスにおいて、メールは今やなくてはならない
    “コミュニケーションツール”です。

    しかし、新入社員や若手社員の中には
    「メールを書くのは苦手だ…」
    「メールを作成するだけで時間がかかってしまう…」
    「言いたいことを上手く文章にできない…」
    「そもそもLINEやチャットとは何が違うの?」
    というような不安や悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。


      

    本講座ではこうした不安や悩みを解決し、スムーズにメール作成ができるようになることを目的としています。

 

★豊富な文例から学べます
  
    上司や同僚への報告や連絡、取引先との日常的なやりとり、突発的な依頼や謝罪・抗議など、ビジネスにおいて誰もが一度は遭遇するであろうシチュエーション毎に、具体的な「メール文例」を用いて、詳しく学んでいきます。
    文例は全30種(45通)。学習後にダウンロードも可能です。

 

★著者はどんな人?
  
    著者はビジネス文書やビジネスマナーなど、幅広い分野を研究領域とする西本万映子(にしもと まえこ)先生です。
    西本先生が押さえておきたいビジネスマナーから基本的な言葉の使い方、メールを書く上でのポイントまで、丁寧に解説しています。
     
  
    ビジネスメールの達人とは言わないまでも、
    効率的に“サクサク”メール処理をする自分を目指して、
    はじめの1 歩を踏み出してみませんか?

【カリキュラム】

  
1か月目学習
  • 第1章 ビジネスメールとは
  • 第2章 メール文の書き方の基本
2か月目学習
  • 第3章 文例で学ぶビジネスメールの書き方
  •   ※内容は一部変更になる可能性があります。


新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
 ~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
                          著者 浅沼 宏和

“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、ご愛読ください。
 
 
 

その27 技術のダイナミクスを知る


  

ドラッカーは、イノベーションを実現するためのさまざまなタイプの戦略を紹介しています。体系的なイノベーションを行うためには、イノベーション戦略のタイプを知っておくことが有効です。市場や業界をリードするための戦略では、総力戦略とゲリラ戦略の二つをあげています。ゲリラ戦略には、さらに創造的模倣戦略と柔道戦略があります。


  

●(1)総力戦略
     企業の総力を結集して、市場の支配力を目ざす戦略です。新しい産業や新たな市場を創造するという強い決意の下、総力をあげて市場を切り拓いていくという、ある意味ではオーソドックスな戦略といえるでしょう。一つの目標に対して、企業のすべての経営資源とエネルギーを投入しますから、総力戦略は絶対成功させなければなりません。
     ドラッカーは「総力戦略とは、成功するよりも失敗することのほうがはるかに多い、リスクの高い戦略である」と説明しています。チャンスが一度しかなく、すぐに成功を収めるか、完全に失敗に終わるかのどちらかです。総力戦略には、まずまずの成功や惜しい失敗などなく、成功と失敗しかないのです。
     総力戦略を取った場合、事業がうまくいってから本当の仕事が始まるといいます。トップの地位を維持するために、これまで以上の迅速な行動と多額の投資が必要になるのです。少しでも油断すると、ライバルに市場を奪われてしまう危険があります。トップの地位を維持するための圧倒的な努力が課せられ、さらなるイノベーションが必要になります。
     ドラッカーはナイロンの開発に成功し、総力をあげて大工場を造り、大々的な宣伝を行って化学産業を新たに生み出した、米国のデュポン社のとった戦略を例にあげています。
     米国のトランプ大統領の現在の戦略も総力戦略に似ていますね。大量の大統領令と世界の国々への高関税の予告と実行、各国との関税交渉が終わり、国内の国家組織の大胆な改革が落ち着いた後に、製造業を復活し中産階級を厚くしていくことができるのか、相当の努力が必要です。
●(2)ゲリラ戦略
     困難な目標に全力で立ち向かう総力戦略に対して、ドラッカーはライバルの弱みに付け込む二つのゲリラ戦略を取り上げています。

    1.創造的模倣戦略

       ライバル企業が新たな製品や事業で成功を収めるのを待ち、そこから市場を横取りする戦略です。短期間で、ライバルよりも顧客満足度の高い、レベルアップした製品サービスを市場に投入して、リーダーシップを握るのです。
       創造的模倣戦略は、総力戦略と同様にトップを目ざす戦略ですが、リスクははるかに小さいといいます。この場合、ライバル企業が先行して市場で成功を収めていることが条件です。ドラッカーは「最初にイノベーションを行った者が、市場を独占することはそれほど多くない」といっています。
       新しい製品やサービスが市場に登場したばかりの頃は、どこかに欠点があるもので、ライバルの真似をしながらも、その欠点を埋めるような工夫を付け加え、顧客満足度の高い製品や事業にすることを目ざすのです。この戦略では、自社の技術からではなく、顧客のニーズからスタートすることが求められます。
       ドラッカーは、創造的模倣戦略は技術志向・製品志向の強い分野、たとえばハイテク産業などで有効であるといいます。市場の支配を目ざす戦略であるため、完結した製品やサービスに適しており、またそれほど大きな市場でなくてもよいのです。
       この戦略を実行するには、鋭敏な感覚で市場や業界の変化を見極めることが大事です。

    2.柔道戦略

       ライバルの失敗を見逃さず、それを利用して自社のイノベーションにつなげる戦略のことです。有力企業ほど傲慢になったり、市場について先入観にとらわれたりするものです。市場の利益のあがる部分にしか手をつけない、割高な値段設定をする、不必要に製品を多機能化するといったことをしがちなのです。ライバルのこうした油断や弱みに付け込むイノベーション戦略です。
       柔道戦略は、上記のようにライバルが予想外の成功や失敗を無視していたり、欲張って儲けすぎのことをしたりする場合に行うと、非常に成功率が高くなります。
       特に、業界や産業構造の転換期に有効な方法です。創造的模倣戦略と同様にリスクの少ない戦略であり、顧客志向・市場志向で行うことで、さらに成功の可能性が高まります。
       かつての日本、現在では中国、台湾、韓国などが得意とする戦略です。

総力戦略とゲリラ戦略(創造的模倣戦略、柔道戦略)は、いずれも市場の支配を目ざす戦略である点で共通しています。これらのイノベーション戦略に成功した企業は、かなり目立つ存在になります。いわば追われる立場になりますから、さらなるイノベーションの追求が必要となります。

次回 その28「ニッチを目ざすイノベーション戦略」

著者紹介

 浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理

日本会計研究学会会員
ドラッカー学会会員
(株)TMAコンサルティング 代表
浅沼総合会計事務所 代表 

 

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2025年8月21日