【★締切間近です★ 認定訓練コース機械保全科お申込み】と【保全実技セミナーのご案内】 /新鬼平随想録[第49回]

*2024年8月29日(木)

朝の風に秋の気配を感じる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

本日は、

  • 認定訓練コース【機械保全科】申込みの締め切り間近!
  • 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」
    第49話

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。




認定訓練コース【機械保全科】のお申込みについて

本年度も弊センターが実施する[認定訓練コース:機械保全科]のお申し込みを
続々といただいております。
多数のお申込みをいただき誠にありがとうございます!

お申込締切日が迫ってきております。■ 申込期限:2024年9月6日 までに申込書必着

国家技能検定の学科試験が免除になるこちらのコースについては、
毎年1回、10月開講のみの開講となります。

受講を希望されている方は、お早めにお申込みください!


機械保全(機械系)実技対策セミナー好評受付中です!

本年度、本試験を受検される方に向けての機械保全(機械系)実技対策セミナー(会場受講、Web受講)も
現在、好評受付中です。

会場受講については定員になり次第、受付終了となります。
お早めにお申込みください!

1.機械保全(機械系)実技対策セミナー(会場受講)
機械保全実技試験対策として、専属講師が過去に出題された試験問題を分析し、その分析結果を踏まえたテクニックを1日のセミナーを通して解説していきます! 本セミナーで解説する内容は、過去に90%以上が実技試験に出題されていますので、セミナーで学んだことをより多く理解することが、合格への近道です。

  • 会員企業受講料:15,400円
  • 非会員企業受講料:20,900円

2.機械保全(機械系)実技試験対策セミナー(Web受講)
過去出題された試験問題から、出題頻度の高い設問をピックアップしました。反復学習で、試験当日の取りこぼしをなくせるように、しっかり学べます。

視聴可能期間:2024年10月上旬~2025年1月中旬
  • 【1級】会員企業受講料:9,900円 / 非会員企業受講料:15,400円
  • 【2級】会員企業受講料:7,700円 / 非会員企業受講料:13,200円



3.機械保全(機械系)実技対策セミナー(会場受講)+実技対策セミナー(Web受講)
会場受講セミナー参加の前後に、Webセミナーで予習や復習をすることができるため、万全の試験対策ができます。

  • 会員企業受講料:22,000円
  • 非会員企業受講料:25,300円

機械保全(機械系)実技試験概要

近年における機械保全科(機械系)実技試験は、機械保全についての基礎知識がない方には非常に合格が難しい試験となっています。その理由としては、問題と解答だけを覚えたとしても、試験で実際に出題される設問文章の言い回しや、数値、写真が異なった際に解けないケースが増えていることが挙げられます。



試験日程
  • 1級実技試験日:2025年1月12日(日)
  • 2級実技試験日:2024年12月15日(日)
受検申請
  • インターネット申請:2024年8月26日(月)10:00~9月27日(金)18:00
  • 郵送申請:2024年8月26日(月)~9月20日(金)消印有効




鬼平犯科帳連載について

JTEXメールマガジンでは、石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」を1話ずつお届けします。息抜きにご一読いただければ幸いです。

作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。



第49回 越中・井波―わが先祖の地(弐)

    今回も随筆「越中・井波」の要所の原文と備考をお読み頂きたい。

    〔原文〕この日の夜。私は、日本でも屈指の銘木店を経営している野原さんの案内で、利賀とがの山中にある野原さんの実家へ泊めていただいた。岩倉さんと野原さんは、農学校時代からの親友だそうな。(中略)
    ここは以前に旅館だったそうで、いまは「」という仕出し屋になっている。岩魚いわなの刺身、かぶの酢の物、海苔ワサビ、山芋、みんな旨かったが、とりわけて山芋つなぎの手打ち蕎麦は、私がはじめて口にするものだった。(中略)口をつけるまでは1杯以上は食べられないとおもったが、あっという間に2椀、腹の中へ入ってしまった。ちょっとたぐいがない旨さだった。「尾の上」の次男の青年は、ひとりでワサビ畑をやっている。そのワサビを、ふんだんに使ってくれるのだから、ワサビ好きの私はすっかりよろこんでしまう。岩魚のこつざけをのみ終えたころに、利賀村の若い人たちが来て、麦屋節ときりこ・・・を踊ってくれた。夜は豪雨となり、雷鳴がきこえた。

    〔備考〕野原虎蔵さんは、井波町で大きな銘木店を経営されていたが、福野農学校の同級生である岩倉館長に相談されて利賀村への案内を引受けられたのであろう。利賀村は井波町から利賀川右岸の国道471号を進んでいけばある、人口1,000人の村である。尾の上旅館は戦前、野原市松氏が尾上おのえ地区に創業された旅館であった。食料品の販売や料理の仕出しも行い、大牧おおまき温泉とともに利賀村の二大旅館であったが、平成元年から坂上さかうえの「そばのさと温泉」の経営に乗り出し、閉館となった。なお『夜は豪雨となり、雷鳴がきこえた』という文には、野原さんや利賀の人達への感謝の念が込められている。

    〔原文〕翌朝、雨がんで、山々の紅葉をたのしみながら、井波へ引き返したが、ついに空は晴れなかった。町役場も小学校も産業会館も、福祉センターも、みんな立派な近代建築で、「養老院もあるんでしょう?」私が尋ねると、岩倉さんが、「むろん、あります」「あと10年もしたら、入れてもらおうかな…」「歓迎します」と、いうことだった。(中略)小説が書けなくなったら、先祖の地へ来て骨を埋めるのもよいのではないか……などと、しきりにおもう。

    〔備考〕養老院は現在もある老人ホーム楽寿荘のことで、昭和41年、広域市町村圏・12市町村によって井波町に建設された。なお池波と親しくされていた町役場の大和秀夫氏にかつて聞いたところ、池波は最後まで井波に住みたいと願っていたそうである。

    〔原文〕午後は井波の伝統工芸である木彫の古いものから新しいものまで見せてもらった。さすがにすばらしい。私の父方の祖父は宮大工だが、母方の祖父もかざり職人だった。そして孫の私は小説を書いているわけだか、どうも10年ほど前から、原稿紙にペンを走らせていても、何やら、2人の祖父がのみやすりを使っているような気分になってくるのだ。万年筆のペン先を洗っているときも、職人が道具の手入れをしているような気分になってくる。こういうのを「血……」というのだろうか。

    〔備考〕昭和50年、井波彫刻(欄間らんま、天神様、獅子頭、木彫額等)が通産大臣から伝統的工芸品に指定され、振興が図られることになった。池波は井波彫刻伝統産業会館でそれを見たのであろう。また池波も聞いた井波彫刻の歴史を若干述べれば、次の通りである。

        1.井波彫刻は、安永3年(1774)に再建されたずい泉寺せんじ本堂の彫刻に、京の彫刻師から学んだ井波大工4人が彫刻師として参加した事に始まる。

      2.明治10年頃、井波大工の12代・田村与八郎は彫刻を専業にする決断をし、5人の弟子を養成する。弟子・大島五作らは住居用の欄間彫刻を開発、販売する一方、岩倉理八らは京の寺院彫刻に習熟し、共に弟子の養成に努めた。その結果大正2年、富山市での共進会へ出品された欄間彫刻は、全国的に有名になり、また昭和8年、理八弟子・岩倉知正が棟梁となり、井波彫刻師18人が仕上げた築地本願寺の寺院彫刻は、最高の傑作と評価される。

      3.しかし昭和12年、日展理事・山崎覚太郎氏の指導を受け、井波彫刻は欄間だけではなく、衝立ついたて、置物、屏風びょうぶ、パネル等の制作にも力を入れ始め、戦後日展にそれらの作品を多数出品する様になる。池波の訪れた昭和56年までの特選・受賞者は、彫刻の部で西田秀、辻志郎、宮崎辰児、横山豊介等の8氏、美術工芸の部で横山白汀、横山一夢、横山玉抱、川原和夫等の10氏であった。また大賞・受賞者は、彫刻の部で横山豊介(菊花賞)、辻志郎(会員賞)、美術工芸の部で横山白汀(桂花賞)の3氏であった。

      4.他方井波では伝統的工芸品を作り続ける彫刻家も多く、その代表・野村清太郎氏が昭和42年度に始まった労働省の現代の名工に選ばれた。以後田村勝二、渓久平、南部保之、今井幸太郎、藤井藤吾、得地政治、加茂辰蔵氏が続き、56年までに8氏が名工となる。

    〔原文〕この日の夜は、本通りの突当りにある瑞泉寺の横手の「東山荘とうざんそう」という宿へ泊った。小ぢんまりとした清潔な宿で、のびのびと眠ることができた。翌朝、小道をへだてた瑞泉寺の鐘の音で目ざめる。小雨がけむっていた。窓から顔を出していると、通りかかった小学生の男の子と目が合う。すると、その子は帽子をとって挨拶をするではないか。見も知らぬ旅人の私にである。一昨日の老婦人の言葉が、いまさらながら、おもい起された。

    〔備考〕私も小学生の頃、瑞泉寺の鐘を朝夕聞いていた。この鐘は戦時中に供出されたが、昭和22年、瑞泉寺婦人部(尼講)により復元された。直径は通常の倍の4尺、重さは800貫の大梵鐘の、心の落ち着く音色を今も覚えている。(続く)




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2024年8月29日