新規開講講座 「ゼロからはじめる プログラミング的思考」 /新企画連載:随想 鬼平犯科帳[第17回]
*2023年6月22日(木)
皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
本日は、
- 新規講座「ゼロからはじめる プログラミング的思考」
- 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「鬼平犯科帳随想」
第17話
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
いま社会人に必須の「プログラミング的思考」を身につけよう!
「ゼロからはじめる プログラミング的思考」が開講します!
例えば「炊飯器でご飯を炊く」プログラムをつくることを考えると、手順を漏れなく順序立てて書き起こす部分がプログラミング的思考に相当することになります。
★「プログラミング」の予備知識は一切不要!
「正確に伝える」「変更に強くする」「目的をより早く達成する」「楽をする」「想定外の事態に対応する」という目的に分けた視点から、身近な例で理解しながら「プログラミング的思考」の知識を身につけることができます。
「プログラミング的思考」という言葉から、いわゆる「C言語」や「Python」などのプログラミング言語を連想してしまう方もいるかもしれませんが、プログラミングの予備知識は一切不要です。
プログラミング未経験者にも分かるように解説しており、学んだことは誰でも仕事や日常生活に役立つような内容です。もちろん、プログラミングの仕事にかかわっている方にも勉強になる内容です!
★著者はどんな人?
この講座では定義や概念があいまいな「プログラミング的思考」を分かりやすく解説していただきました。難しい内容も分かりやすくかみ砕いて説明しています。
1章 プログラミング的思考とは
- 1-1 プログラマの仕事
- 1-2 分かりやすい資料の作成が求められる
- 1-3 身近な事例で体験するプログラマの思考法
- 1-4 なぜプログラミングなのか
- 1-5 子どもへのプログラミング教育の現状
- 1-6 論理的思考を学ぶためのプログラミング
- 1-7 情報活用能力を学ぶためのプログラミング
- 1-8 見習う価値があるプログラマの考え方
- 1-9 時代が変わっても変わらない基礎知識を学ぶ
2章 正確に伝える
- 2-1 手順を整理する
- 2-2 順次処理、条件分岐、繰り返し
- 2-3 スムーズに伝える工夫v 2-4 コンピュータの視点で整理する
- 2-5 文芸的プログラミング
- 2-6 表現のあいまいさをなくす
- 2-7 言葉を正確に使う
- 2-8 データ形式の標準化
- 2-9 適切な名前をつける
- 2-10 エラーにしない工夫
- 2-11 識別と連携を意識する
- 2-12 漏れをなくす工夫
3章 変更に強くする
- 3-1 最初に完成イメージをつくる
- 3-2 システム開発の流れ
- 3-3 さまざまな手法から最適なものを選ぶ
- 3-4 問題点に早めに気づく
- 3-5 テストファーストの考え方
- 3-6 保守(メンテナンス)に対する意識を知る
- 3-7 人間が読むためのソースコード
- 3-8 小さな単位に分割する
- 3-9 変更の頻度や内容を意識する
- 3-10 環境を整理する
- 3-11 再現性と冪等性(べきとうせい)
4章 より効率的に目的を達成する
- 4-1 世の中に欠かせない自動化と自律化
- 4-2 AI の手法を知る
- 4-3 保存するデータの形式を意識する
- 4-4 データ構造でアルゴリズムが決まる
- 4-5 分割して考える
- 4-6 所要時間をざっくり見積もる
- 4-7 アルゴリズムで求められる発想力
5章 効率を考えて楽をする
- 5-1 車輪の再発明
- 5-2 再利用できるように設計する
- 5-3 使うものだけをシンプルに作る
- 5-4 保存時のファイル形式を考える
- 5-5 情報はつなげて管理する
- 5-6 情報をどのように保管するか
- 5-7 情報は発信する人のところに集まる
6章 想定外の事態に対応する
- 6-1 「想定外」を減らす
- 6-2 想定外の処理への対応
- 6-3 異常な状態の発生に備える
- 6-4 リスクへの対応法
- 6-5 攻撃に備える
- 6-6 同時に処理する難しさ
編集者より
朝から晩まで野球のことしか考えていない長男、ゲームとアイドルとかわいいものが大好きな長女…。
何とかこの2人の興味を役に立つ能力につなげられないか?という疑問の答えがまさに「プログラミング的思考」でした。
クリスマスプレゼント選びや旅行の計画をたてるのにも、野球選手やアイドルのカードを整理するのにも、プログラミング的思考が必ず役に立ちます!
ぜひ、この機会にご検討ください!
鬼平犯科帳連載について
息抜きにご一読いただければ幸いです。
作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。
第17回 山吹屋お勝
『山吹屋お勝』(文春文庫第5巻)も池波の自選作の一つだが、これには実は素晴らしい原典が存在する。
ある日巣鴨の大百姓・三沢初造が「父仙右衛門が王子権現の茶店・山吹屋の女中お勝を嫁にするので、諌めてほしい」と頼みにきた。仙右衛門は亡母の兄の子なので、承知し、鬼平は従兄が「お袋の乳のにおいがする」というお勝をすぐに見ることにした。
山吹屋の大座敷で酒を頼んだ鬼平は、酔った振りをしてお勝の左手首を握ると、わけもなく外された。何か気になるので、密偵・関宿の利八に身元を探らせることにする。関宿は、本格の盗賊・夜兎の角右衛門の子分で、夜兎が盗みの時に人を殺傷するなという掟を破った子分が出た責任を取って自首する際、親分に共鳴して一緒に自首した。鬼平はそんな二人を密偵にしたのであった。
関宿は三沢の親類になりすまし、離れにお勝を呼ぶと、「もしや関宿の利八さんでは」といわれる。二人はかつて夜兎一味にいた時、恋に落ち、共に殺されるか、どちらかが一味を去るかを迫られたが、結局関宿の前のお頭・蓑火の喜之助がお勝を引き取り、別れたのであった。以来15年。お勝は関宿の首に双腕をまわし、重身をあずけてきた。
翌朝二人は決死の逃避行に出るが、武州桶川の茶店の者に頼み、翌々日の夜鬼平と夜兎に手紙を届けてきた。それには「兄を磔にした長谷川様に復讐するため、兇盗・霧の七郎がお勝を三沢の家に入れ、一月後一家を皆殺しにしようとしており、お詫びにお勝がいう霧の隠れ家をお知らせする」とあった。
鬼平は二人を救うためにも、すぐさま隠れ家を包囲し、夜兎が「お勝さんの使い」といって戸を開け、霧一味を逮捕したが、翌朝何も知らない従兄は、「お勝さんをお嫁にする」と役宅へ押しかけてくるのであった。
ところで池波は、この小説の4年前の昭和40年、『看板』(『谷中・首ふり坂』新潮文庫)を書いたが、そこには夜兎が登場し、三か条(盗まれて困る人から盗まない。人を殺傷しない。女を犯さない)を子分に厳守させている。この三か条が42年の鬼平第一作『浅草・御厩河岸』の真の盗賊の三か条となっている。
また夜兎の自首が詳述されている。ある日夜兎は右腕のない女乞食が四五両を拾い、落とし主に返すのを見て感心し、食事に誘うと、女は念願の鰻を初めて食べ、その美味しさに感動している。聞けば7年前駿府の大店で女中をしていた時、盗賊に腕を切られたという。それが自分の盗みの時なので、愕然とした夜兎は一両を渡し、翌日また溜まり場に訪ねると、女は一両で仲間に馳走し、「この幸せな思いのまま死にたい」といって、本当に自殺したという。夜兎は女の回向を頼み、掟を破った、兇盗くちなわの平十郎に借りた手下を殺し、一味を解散して鬼平に自首した。
最後に密偵となった夜兎はくちなわの逮捕にも活躍し、それが原因で暗殺される。ただし鬼平犯科帳『蛇の眼』(第2巻)では、鬼平が 夜兎とは無関係にくちなわを逮捕した話に変えられ、夜兎は死なない。
以上、『看板』は『原・鬼平犯科帳』ともいうべき小説で、是非御一読願いたい。
講座に関するご質問、その他通信教育に関するお問合せは、下記担当者までお願いいたします
2023年総合通信教育ガイドについて
ご請求は下記より受け付けております
「豪傑も、強者も、達人も、未熟から始まった。」
★電子ブックで閲覧いただけます。
【発行・編集・著作】 JTEX 職業訓練法人 日本技能教育開発センター 〒162-8488 東京都新宿区岩戸町18 日交神楽坂ビル TEL:03-3235-8686(午前9時~午後5時) |
2023年6月22日