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新規開講!「モノづくり現場の基礎~QC七つ道具」 /連載:ものづくり人のためのドラッカー[その29]

*2025年8月28日(木)
残暑がいっそう身にこたえる日々ですが、いかがお過ごしでしょうか。
本日は、
- 10月に開講:eラーニング講座「モノづくり現場の基礎 QC七つ道具」
- 「ものづくり人のためのドラッカー」その29
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
新講座!モノづくり現場の基礎 QC七つ道具


モノづくり現場の動画学習教材の第2弾として、「モノづくり現場の基礎~QC七つ道具」が、この秋開講します。
モノづくり現場で実際に使われるQC7つ道具の活用法を、ストーリー仕立てで学習します。
本講座を受けて、QC7つ道具の実装についてのイメージを習得しましょう。

紹介動画はこちらからご覧いただけます
[eラーニング講座]モノづくり現場の基礎 QC七つ道具 講座詳細はこちら>>
新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
新シリーズ「ものづくり人のためのドラッカー」
~イノベーションは天才のひらめきではなく、明日に向けた仕事である
著者 浅沼 宏和
“ものづくり人“とは、ものづくりに関わる、経営者、技術者・技能者、営業・管理部門までのすべての人を、そう呼んでいます。
この連載はドラッカーの11冊の著書からリベラルアーツとしてのドラッカーをまとめたものです。
どこかに、役に立つ一言が含まれていることと思います。
ぜひ、ご愛読ください。
その29 顧客創造によるイノベーション戦略

トップを目ざすイノベーション、ニッチを目ざすイノベーション、そのいずれもイノベーションの導入方法に関する戦略です。そこで最後に、イノベーションそのものを目的とする戦略について紹介します。これは従来なかった価値提供によって、新たな顧客や市場を創造する本格的なイノベーション戦略です。効用戦略、価格戦略、事情戦略、価値戦略の四つのタイプについて説明します。

(1)効用戦略
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顧客にとって本当のサービスは何か、本当の効用とは何かいうことについて深く検討し、顧客に大きな満足を与える製品サービスを提供する戦略です。
効用戦略では、価格はほとんど関係がありません。顧客を深く満足させて、高い価格戦略を可能にするのです。効用戦略では、特に高度な技術は必要ありませんが、顧客のニーズに焦点を合わせることが大切です。
ドラッカーは、米国の中堅食器メーカーが、花嫁への結婚祝い専用カタログを使って、自社の磁気製品の売上げを伸ばしたことを効用戦略の例としてあげています。この会社は、花嫁に結婚祝いとして磁器製品を贈りたいと思う人が多いのに、花嫁の好みがわからないために、結局、他の製品を贈っていることに気が付いたのです。
そこで、事前に花嫁好みの磁器セットのカタログを作り、それを贈ってくれそうな人たちを教えてもらい、彼らにカタログを送ることにしたのです。花嫁も贈り主も満足できるこの方法は、古くからの習慣である「花嫁目録」を応用したものでした。この例のように、ハイテクを使わなくても、顧客の効用に焦点を当てることでイノベーションを起こせるのです。
(2)価格戦略
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価格設定の方法に工夫を凝らすイノベーション戦略です。具体的には、顧客の事情やニーズを踏まえた支払金額や支払方法について工夫するというものです。
製品サービス自体はそのままで、顧客にとっての価値に対して価格を設定するのです。製造コストではなく、価値に注目する点がポイントです。
価格戦略で大きな市場を創造したのが、ジレット社の安全カミソリでした。かつて安全カミソリの価格は、床屋の料金の50倍もしました。そこで、ジレット社はカミソリ本体の価格を製造コストよりも低く設定し、代わりに替え刃の値段を高めに設定したのです。ジレット社は安全カミソリではなく、「ひげそり」そのものに価格をつけました。この戦略によって、ジレット社は「ひげそり」の価格を床屋の10分の1にまで引き下げたのです。同様にコピー機ではなく、コピー1枚の価格を設定したのがゼロックス社でした。
(3)事情戦略
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顧客が購入しやすいように、顧客の事情に合わせた取り組みをする戦略のことです。
メーカー側から見ると、顧客の行動が合理的でないように見えることがあります。
しかし、ドラッカーは、「合理的に行動しない顧客など「いない」といっています。顧客には、それぞれ事情があり、それがメーカー側の事情とちがっているだけなのです。顧客は常に自分の事情に合ったものを購入するのです。
ドラッカーは、第一次大戦前に、ゼネラル・エレクトリック社(GE)が大型蒸気タービン市場で、リーダー的地位を築いた背景には、顧客の事情の徹底的な分析があったといいます。顧客の電力会社が蒸気タービンを購入した場合、定期的に専門的なメンテナンスが必要となります。当時の規制によって、電力会社は自分でメンテナンスしなければならないとされていたのです。そこで、GEはメンテナンスを無償で行う代わりに、そのコストを交換用部品価格に上乗せし、トップの地位に立ったのです。
(4)価値戦略
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事情戦略の延長線上に価値戦略を提示しています。価値戦略は、顧客の事情を顧客ニーズの一部として受け止めるだけではなく、さらに本物の価値を提供しようとする戦略です。
ドラッカーは「これは誰でもわかっているマーケティングの初歩にすぎないものだが、それを実行するものがあまりに少ない」といっています。単なる価格を超えた製品の価値を顧客に提供することで、顧客を創造するのです。
次回 その30「イノベーションのための組織」
著者紹介
浅沼 宏和
早稲田大学政治経済学部卒、中央大学大学院法学研究科卒、名古屋学院大学 論文博士
「社会制度変容の力学 -内部統制制度・リスクマネジメント・コーポレートガバナンス一体化の論理」
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