電験三種の試験合格に向けた勉強法とは?|JTEX 職業訓練法人日本技能教育開発センター

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勉強法紹介

電験三種(第三種電気主任技術者)
試験合格に向けた学習法をお伝えします!

独学での合格が難しいと言われる電験三種(第三種電気主任技術者)試験ですが、合格率を高めるための勉強法は存在します。「合格基準点を超えるための勉強法」を身につけて、合格を勝ち取りましょう!

電験三種試験合格が難しい理由

電験三種(第三種電気主任技術者)試験は、一般的に合格が難しい資格だと言われています。
合格が難しいとされる主な理由は、以下の3つです。

①試験範囲が広い ② モチベーション管理が難しい ③ 計算問題が多い

上記の理由を把握すると、必要な対策が見えてきます。
それらを踏まえて効果的に対策することで合格率を高められます。

①試験範囲が広い

電験三種(第三種電気主任技術者)試験は「理論・電力・機械・法規」の4科目で構成されています。
数学の基礎から電気に関する公式など暗記要素や計算要素が多く、総合力が求められるのが電験三種の特徴です。
そのため、独学で出題範囲の全体像をつかんで予想するのが難しい傾向にあります。

②モチベーション管理が難しい

電験三種(第三種電気主任技術者)試験の独学合格が難しいといわれる2つ目の理由として「モチベーション管理が難しいこと」が挙げられます。
電験三種(第三種電気主任技術者)試験には「科目合格制度」があるため、3年かけて4科目の合格を目指せばよいことになります。
その一方、不合格となると次の挑戦は半年後となり、さらに3年間で全科目に合格できなかった場合は、再度受験する科目もでてきてしまうため、モチベーションの維持が難しくなります。

③計算問題が多い

電験三種(第三種電気主任技術者)試験の独学合格が難しいとされる3つ目の理由は「計算問題が多いこと」です。
中学高校レベルの数学と物理の基礎勉強を行う必要があります。
特に文系の方や数学が得意でない方にとって、計算問題を独学でマスターするのは難しいかもしれません。
都度解説が必要になる場合もあるため、通信講座や動画解説などがあると心強いでしょう。

上記①~③の点を踏まえると、
電験三種(第三種電気主任技術者)試験の勉強は最低でも1年単位の長期戦になり、独学で準備するのが難しくなります。
また合格目標を立てても、自身でスケジュール作成をするのが難しかったり、スケジュールの実行が難しかったりすることも想定されます。
この点に関しても、自己管理が難しいと感じる方は、通信講座などで管理やサポートをしてもらうのが良いでしょう。

4科目の学習順番

  1. 理論は土台、はじめに学習開始すべし!!
  2. 理論を進めながら、電力・機械・法規(計算問題)を学習する。
  3. 機械は最大の難関!いかにポイントを絞って学習するかが重要!

学習を進めるポイント

テキストの確認とノートづくり

テキストを確認し、これから何を学習するのか全体を把握します。テキストを元に自分のノートを作りましょう。今回の通信教育のテキストである「電験三種受験講座」の重要なポイントは過去に数多く出題されています。 ポイントをきちんとおさえて、ノートを作成し、 確実にマスターしましょう。

過去問題の取組み方

2010年以降から昨年度までの問題を確実に解けるようにしましょう。

「計算問題を3回解く」

◆1回目◆
まずは自力で取り組み、難しければ解答を見ながら、使用した定理・基本公式の理解、手順の習得を行う。このとき、理解不足のところはテキストで復習。質問券で質問する。
重要なポイントや、わからなかったところを自分のノートにまとめる。
◆2回目◆
解答を見ないで解く。
この場合、使用する定理、基本公式の記号の意味・単位、計算過程を省略せずに解く。
◆3回目◆
直前の総復習。短時間でノートを読み返し、気になるところだけを重点的に復習する。

「文章問題を3回解く」

◆1回目◆
まずは自力で取り組み、難しければ解答を見ながら空白を埋める。文章全体で述べられていることを極力箇条書きにして、自分のノートに簡潔にまとめる。
◆2回目◆
解答を見ないで空欄を埋める。その後に、1回目にまとめたノートで復習。
◆3回目◆
直前の総復習。短時間でノートを読み返し、気になるところだけを重点的に復習する。

講師からのアドバイス

電験三種の学習は、各受験者のレベルによってさまざまなやり方があると思います。ここでテキストを執筆し、添削を担当している先生方のアドバイスをご紹介します。各受験者が強い意志を持って、継続して学習することが大切です。

飯田先生からのアドバイス

飯田先生
  1. これからの学習計画を作りましょう。学習は、時間ではなく量です。何をいつまでに実行するのかを明確にします。期間内に学習するためには、学習項目を絞り込み、時間をかけ過ぎないという割り切りも大切です。
  2. わからないことはそのままにせず、質問券を活用して質問するようにしましょう。質問できることが通信教育講座のメリットですから、積極的に活用してください。

吉野先生からのアドバイス

吉野先生
  1. 基本的な問題を、くり返し解いて理解することが大切です。
  2. 得意分野をつくり、増やしていくことが重要です。
    とくに「機械」は学習範囲が広いので、少しずつ知識を増やしていきましょう。
  3. 単位を大切にしましょう。単位の定義をしっかり理解することが、公式や法則を理解することにつながります。
  4. 目と頭ではなく、手で覚えることが大切です。計算問題はテキストと同じ手順で紙に書いて解きましょう。手間がかかっても、必ず意味を確認しながら解答を作成することが理解の早道です。

今野先生からのアドバイス

今野先生
  1. 理解しているか? 電験三種は本質が理解されているか?が問われる難易度の高い試験です。「基礎知識」と「試験問題」に大きなギャップがあるため、理解が伴わない丸暗記では通用しないのです。
  2. 理解を伴う勉強とは? なぜそういうふうに解くのか?なぜそういった式の展開になるのか? などテキストの解答例を熟読して、解答過程を明記していく実力を付けることです。
  3. 理解した内容を長期間定着させるには? 理解度を確かめる意味でも、絵や図を書き出す習慣を付けることです。普段から公式を覚えるときには、単位を意識することも大切です。問題文の単位は、計算問題を解くときのヒントになっているのです。

電験三種 合格に向けた科目別勉強法

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試験センターが実施する電験三種試験の意図を推測すると、「しっかりと学習した人」を合格させ、電気設備の保守監督を任せられることを前提に、合格基準点を設定しているように思います。

しかし、試験範囲は広く、学習時間の制限もあり、高い専門性と広い学習範囲から、すべてを学習することはとても大変です。したがって、合格基準点の60点以上に注目し、「100点を取るための勉強」ではなく「合格基準点を超えるための勉強」と考えて取り組み、確実に60点を取る学習をすることがポイントです。

60点に近づくためには、確実にB問題を解く必要があります。B問題を確実に解答できたとしたらA問題で解く必要のある問題数は格段に減少し、5題正解すれば合格となります。つまり、B問題の1題は確実に解答する必要があるということです。

さらに、より効率的な学習をするために

理解して記憶する→機械(文章問題)
ひたすら記憶する→電力(文章問題)・法規(文章問題)

と考えて学習に取り組むことも、合格への近道です。

「広く浅く学習する分野」「しっかりと学習して理解をする分野」と絞り込む学習方法もあるのです。

①理論

計算学習のコツ
  1. 「理論」の基本公式はしっかり理解する。
  2. 実際には複数の公式を組み合わせて使う。

理論は計算問題が主体で、その比率は、計算:文章=8:2程度です。

必然的に計算問題に力を入れることになり、数学の知識が欠かせなくなります。

さらに理論は、電力・機械・法規など他の科目とも密接に関わっている全科目の土台ともいえる重要科目ですから、早く勉強を開始する必要があります。理論をやりながら、法規(計算問題)・電力・機械などの他の科目を勉強していくのも効率的です。理論で使用する公式にそれほど複雑なものはありませんが、複数の公式を同時に使用するケースがほとんどなので、まずは基本公式をしっかり理解しましょう。

②電力

暗記学習のコツ
  1. 電力機器の名称を暗記する。

電力は、発電、送電、配電の問題が大半であり、具体的には発電所から電力が届けられる過程について出題されます。

電力の文章問題と計算問題の比率は、文章:計算=6:4程度で、文章問題を押さえるためにも、電力機器の名称を覚える必要があります。よく出題される問題があるので、その問題を中心に暗記を進めていくと、計算問題も解けるようになっていきます。電力は比較的合格しやすい科目だといわれています。

③機械

計算学習のコツ

「機械」の計算問題はパターンがある。過去問題を繰り返し解くこと!

暗記学習のコツ
  1. 得意分野をつくる。

機械は間違いなく電験三種の科目の中で最大の難関科目となります。
出題範囲が非常に広く、試験範囲を絞って勉強しないと、1年では受験準備ができません。いかにポイントを絞って勉強するかが、合格する人としない人との違いになります。

機械は、変圧器、誘導機、直流機、同期機の分野から約5割出題されます。
加えて、電動機、照明・電熱・電気化学、自動制御などについても理解を深めることが大切です。
実務的な内容が多いため、実務経験がある人にとっては要領を得た勉強が可能ですが、一方、実務経験がない場合は、機械に関して時間を割いて基礎から勉強することになります。

直流機、変圧器、パワーエレクトロニクス、自動制御、プログラム、フリップフロップ……など、覚えることが目白押しですが、文章問題に一通り取り組み、得点源にできそうな分野を見つけることから始めましょう。

また、情報処理、論理回路や自動制御、照明の分野も押さえておきましょう。

④法規

暗記学習のコツ
  1. 文章問題を覚える。

法規のおもな勉強方法は暗記です。電気事業法、電気工事士法、電気設備に関する技術基準などの法令について出題されます。法規では、計算問題、正誤判定問題、穴埋めの文章問題など、出題の形式が豊富であり、あいまいな記憶は混乱の要因になりかねません。

法規の計算問題と文章問題の比率は、文章:計算=6:4程度であり、文章問題(すなわち法令)を覚えていけば、合格できる可能性が高くなります。計算問題は、電力と重なる部分があるので、まず法規は文章問題に取り組むことからはじめるのがよいでしょう。

電力や機械の問題を解いていると、自然に法規の計算問題も解けるようになるというケースもあります。法律については、条文をよく理解しておけば解けるでしょう。また、施設管理は、比較的簡単な問題が多いので、問題の解き方に慣れておけば、十分合格点に達すると思います。

もともと暗記が得意だったり法律関係に強かったりする人にとっては、合格を狙いやすい科目でもあります。繰り返し演習問題を解き、どのような形式の出題にも対応できる力を身につけましょう。

計算問題のための数学対策

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昔から、「計算問題を制するものは第三種を制する」といわれ、電験三種(第三種電気主任技術者)試験では、計算問題が解けるかどうかが合否を左右します。
とりわけ「理論」は約8割、「機械」も約5~7割が計算問題です。

とくに、B問題3題はほとんど計算問題ですから、計算力の重要性が高いといえます。

しかし、電験三種(第三種電気主任技術者)試験に出題されている数学は、ごく限られた範囲のものです。
具体的には、公式に数値を代入し計算する問題が大部分で、一次方程式、二次方程式、連立方程式、分数式、複素数計算、三角関数、図形(幾何)計算、最大定理、最小定理などをマスターしていれば十分です。
この中で、複素数はベクトルと関連して覚えるのが効率的です。

計算力は、筋力トレーニングと同じです。テキストの問題を解き、ミスした部分を再確認していく中で養われます。数多くの問題を解くことが、合格につながるのです。

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  • 整数、分数・小数から等式、1次方程式、連立方程式まで、数学の基礎を学びます。
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  • 「電験三種」の水準の電気理論で用いられている程度の数学(電気数学)を中心に取り上げています。
  • 数学の一般知識の復習から入って、応用的な知識(複素数、ベクトル)まで、演習問題を中心に学習します。

初級者のための参考図書

学生時代に理科や物理の授業で少し電気を学んだ程度の初級者の方のために、電気数学および電気理論の入門書名をあげました。専門店の店頭で内容を十分確認され、自分にふさわしい本をお求めになり、基礎・基本から学習されますようお薦めします。

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[参考図書]電気数学対策

工事士から電験第三種を決める”「数学」徹底攻略 [電気書院]
数学の疑問が一発解消!「電験3種かんたん数学」 [電気書院]

[参考図書]電気理論対策

“初めて学ぶ”「電気電子の基礎」 [オーム社]
なるほどナットク!電気がわかる本 [オーム社]
なるほどナットク!電気回路がわかる本 [オーム社]
なるほどナットク!電子回路がわかる本 [オーム社]
電気基礎(上)(下) [東京電機大学出版局]

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