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新入社員の「入社後」をどう支える? /随想 鬼平犯科帳[第15回]
*2026年10月1日(木)
皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、
- 新入社員の定着と戦力化につなげるフォローアップについて
- 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「随想 鬼平犯科帳」第15話
について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。
新入社員の「入社後」をどう支える?
定着と戦力化につなげる「新入社員フォローアップ教育」のすすめ
定着と戦力化につなげる「新入社員フォローアップ教育」のすすめ
「新人研修は実施したものの、その後の成長を十分にフォローできていない」
「仕事や職場の人間関係に悩んでいるようだが、会社としてどう支援すればよいかわからない」
こうした課題を感じている人事・教育担当者の方も多いのではないでしょうか。
人材採用が難しさを増す中、企業にとって重要なのは「採用すること」だけではありません。採用した人材が職場に定着し、成長しながら活躍できる環境をつくることが、これまで以上に重要になっています。
そこで注目したいのが、入社後一定期間を経たタイミングで実施する「新入社員フォローアップ教育」です。
なぜ今、新入社員のフォローアップが重要なのか
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少子高齢化や生産年齢人口の減少などを背景に、企業の人材確保を取り巻く環境は厳しさを増しています。
さらに、転職をキャリア形成の一つの選択肢として捉える考え方も広がっています。
そのため、採用した新入社員・若手社員に長く活躍してもらうには、給与や待遇だけではなく、
「自分自身の成長を実感できること」
「仕事への不安や悩みを整理できること」
「職場の中で自分の役割を見いだせること」
など、入社後の継続的な育成・支援が重要です。
新入社員研修を「入社時に一度実施して終わり」にするのではなく、実際に仕事を経験した後に振り返りの機会を設けることで、新入社員自身が成長や課題を確認し、次のステップへ進みやすくなります。
入社3~6ヵ月は「振り返り」の好機
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入社直後は、社会人としての基本やビジネスマナーなど、覚えなければならないことが数多くあります。
- 仕事が思うようにできない
- 職場の人間関係に戸惑っている
- 上司や先輩とのコミュニケーションが難しい
- 自分の成長を実感できない
- 入社前に描いていたイメージとのギャップを感じる
しかし、入社時に学んだ内容も、実務を経験してから振り返ることで初めて、
「あのとき学んだことは、こういう意味だったのか」
と理解できることがあります。
一方、この時期になると、
といった悩みが生まれることもあります。
だからこそ、入社後3~6ヵ月程度のタイミングで立ち止まり、自分自身や仕事、職場での人間関係を振り返る機会を設けることが重要です。
JTEX「新入社員フォローアップ研修」
単なる新人研修の復習ではありません。
実際に仕事を経験した今だからこそ必要となる知識や考え方を学び、自身の課題を整理し、今後の行動につなげていくことを目指します。
本プログラムの4つのねらい
- 1.入社後の自分を振り返る
- 2.社会人としての基本を再点検する
- 3.悩みや問題を共有し、解決につなげる
- 4.仕事を進めるための基礎知識を身につける
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入社から研修受講までの経験を振り返り、自分自身の成長や現在の状況、今後の課題を改めて把握します。
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新入社員研修で学習した内容が身についているかを確認するとともに、社会人としての意識、ビジネスマナー、コミュニケーション、コンプライアンスなどを実務経験と結び付けながら学び直します。
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仕事や職場で感じている悩み・問題点を参加者同士で共有。自分だけでは気づかなかった考え方や解決策を見つけ、具体的な行動につなげます。
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アンコンシャスバイアスやモチベーション・マネジメントに加え、経営や企業会計の基本など、会社の一員として知っておきたい知識を学びます。
「聞くだけ」で終わらない2日間
【1日目】これまでを振り返り、現在の課題を整理する
オリエンテーション
研修のねらいを共有し、自己紹介やアイスブレイクを通して参加者同士のコミュニケーションを促します。
- 1.入社後の振り返り
入社から現在までを振り返り、自分自身の成長や課題を整理します。
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社会人としての意識、ビジネスマナー、コミュニケーション、コンプライアンスなどについて、実際の業務経験を踏まえながら再確認します。
-
現在抱えている悩みや問題点を個人で書き出し、グループで共有します。
KJ法などを活用して課題を整理するとともに、アンコンシャスバイアスについても学び、自分自身の「ものの見方」に気づく機会をつくります。
【2日目】課題を解決し、これからの行動につなげる
- 4.現在の悩みや業務上の問題点解決【2】
- 5.仕事環境とモチベーション・マネジメント
- 6.新人が知っておくべき「会社のこと」
- 7.フィードバック演習
- 研修の振り返りと行動計画
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1日目に整理したテーマをもとにグループで解決策を検討。
その内容を踏まえて、自分自身が今後どのように行動するのか「行動指針」を作成し、発表します。
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「仕事の人間関係図」「仕事のプロセス・マップ」「モチベーション曲線」などを活用しながら、自分を取り巻く仕事環境を整理。
自分自身のモチベーションとどのように向き合っていくのかを考えます。
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仕事を単なる「自分の担当業務」として見るのではなく、会社全体の中で捉える視点を養います。
ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源、企業を取り巻く利害関係者、ゴーイングコンサーン(継続企業)の考え方、企業会計の仕組みなどを学びます。
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参加者同士でフィードバックを行い、自分では気づきにくい強みや課題を確認します。
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2日間で学んだ内容を整理し、自分自身の課題を明確にしたうえで、職場に戻ってから実践する「行動計画」を作成します。
研修を「受講して終わり」にせず、実際の行動へつなげていきます。
フォローアップ教育を「定着」と「戦力化」のきっかけに
入社後、実際に仕事を経験したタイミングで振り返りの機会を設けることは、
- 知識・スキルの再確認
- 仕事上の悩みや課題の整理
- 同期・同世代との交流
- モチベーションの再確認
- 社会人・組織人としての意識向上
- 今後の目標・行動の明確化
などにつながります。
新入社員にとっても、日々の仕事からいったん離れて自分自身を振り返り、「これまで」と「これから」を整理する貴重な機会となります。
新入社員教育を「研修+継続学習」でサポート
企業によって、新入社員の人数や職種、配属先、育成上の課題はさまざまです。
「入社時研修の次に何をすればよいかわからない」
「若手社員の定着・戦力化につながる教育体系をつくりたい」
「集合研修だけでなく通信教育やeラーニングも活用したい」
そのような課題をお持ちでしたら、ぜひJTEXへご相談ください。
採用した大切な人材を、これからの会社を支える人材へ。
新入社員の成長を継続的に支える教育づくりを、JTEXがお手伝いします。
鬼平犯科帳連載について
JTEXメールマガジンでは、石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「随想 鬼平犯科帳」を1話ずつお届けします。
息抜きにご一読いただければ幸いです。
池波正太郎氏は作者は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。

第15回 本門寺暮雪
『本門寺暮雪』(文春文庫9巻)は、柴犬が鬼平を救う物語で、池波の自選作でもある。
鬼平が芝・二本榎の旗本・細井彦右衛門の見舞いに行くというので、妻・久栄が支度をすると、髪飾りが落ちて割れた。久栄は不吉というが、昔、放蕩無頼をしていたときも助けてくれた細井の亡父への恩義を忘れずに、病身の細井の面倒をみる鬼平は、かまわず出かける。
薬は別途部下が届けてくれるので、二本榎へ直行すると、聖坂で偶然、今は乞食坊主だが、元御家人で高杉道場の剣友・井関と会う。井関が「向こうの茶店にいる悪い奴をつけている」と言うので、鬼平は「その行く先を探り、細井邸へ来い」と思わず言ってしまい、事件に巻き込まれる。
細井一家は鬼平の見舞いを大変喜び、井関のことで「明日、池上の本門寺へお参りするので、2人を泊めてほしい」と頼むと、快く了承してくれた。その夜、結局はまかれてしまった井関と泊まると、彼は「あの男は8年前、大阪で殺しの依頼を断ったときに襲ってきた浪人で、自分が背中を斬られ、かろうじて逃げた“凄い奴”だ」と打ち明けた。
翌朝、井関は鬼平が書いた地図に従って本門寺の方向へ歩き出すと、“凄い奴”が後をつけている。その後を鬼平がつけると、“凄い奴”はどこかで消え、その後は現れないので、結局2人は本門寺へお参りし、茶店で泊まることにした。
茶店には柴犬がいてすり寄ってくるので、煎餅を与えた後、鬼平は暮雪の中を井関と傘をさし、96段の石段をあと数段まで登ったとき、“凄い奴”が上から襲ってきた。井関は転げ落ちて気絶し、鬼平は三の太刀をかわして、やっと小刀を抜くが、大刀を振りかぶる“凄い奴”を見て「これが最後か」と感じた瞬間、あの柴犬が右足に噛み付いたのである。この隙に体当たりをすると、“凄い奴”は転げて大刀を落とし、下へ逃げたので、鬼平は粟田口国綱あわたぐちくにつなを抜き、総門前に追い詰め、その胴を払った。
以上だが、作者は随筆『ル・パスタン』(文春文庫)で「亡師・長谷川伸に2匹の愛犬がいて、昭和38年のお通夜の夜、哀しげに泣きつづけていた。その1匹が生んだ仔犬をもらって、クマと名づけた。亡母がとくに可愛がったが、クマは昭和43年に死んだ」旨を書いている。これを読むと、このクマの死を悲しみ、47年、鬼平犯科帳の世界に蘇らせたのが、この『本門寺暮雪』ではなかったかと思う。
というのは、恩人・細井の屋敷が亡師・長谷川と同じ二本榎であるし、鬼平はこの後譲り受けた柴犬に、同じクマという名を付けたからである(『浅草・鳥越橋』9巻)。
ただし、鬼平とクマの出会いが二本榎ではなく、本門寺という点は違う。しかし、鬼平は日蓮宗だから、本山の本門寺へ参詣したいと思うのは自然だし、そこで、蘇ったクマが“凄い奴”に噛み付くのも、善行を積む鬼平を御本尊が救われたと思えば自然である。
こうして命の恩人となったクマは、さらに『狐雨』、『犬神の権三』、『蛙の長助』等に登場し、鬼平に可愛がられるのである。
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